銀高

□嫉妬
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「ヅラァ、寒ぃ…」

「ヅラじゃない桂だ。まったく…夕方は寒くなるから羽織でも持って来いと言っただろう?」

寒そうに両腕をさすりながら近寄る晋助の頭を撫でるヅラ。

もやもやしてイライラする…

晋助は俺のなのに……

「……(ムッスゥ」

「どうしたのだ、銀時?」

「べっつにぃ」

口では否定しながらも二人を見続ける。

気付けよ、晋助…

「っくしゅ!」

可愛らしいくしゃみする晋助。

マジで可愛いんだけど…

「大丈夫〜?晋ちゃん?」

「晋ちゃん言うな…大丈夫だ」

そう言いながらズズッと鼻を啜る。

「まったく…」

そんな晋助を見かねたのか、ヅラは自分の羽織を脱いで晋助の肩にかけてやる。
晋助はありがと、と気恥ずかしそうに言いながらあったまってる。

「チッ…」

あいにく、俺も晋助同様羽織なんて持って来ていない。
寺子屋を出る時はあんなにあったかかったから、日が陰ってきた途端寒くなるとは思わなかった。

俺にとっては少し肌寒いくらいだけど、軟弱な晋助の体にはこたえるみてぇだ。
でも、今の俺には温めてやる術はない。

「ヅラ…お前は寒くねぇのか?」

「ん?まぁ、これくらい平気だ」

また晋助の頭を撫でるヅラ。

「ほんとか?」

「あぁ、案ずるな」

イチャつきだす二人…

ふざけんなよ

「しーんーちゃん」

わざと二人の間に割って入る。

「なんだよ、銀時?」

「俺も寒いなぁ」

「お前にはこれがあるだろ?」

クスリと笑いながら俺の天パを撫でる晋助。

「天パ馬鹿にすんなよ、こら」

「してねぇよ。もふもふであったかそうだ…」

「んー、まぁ寒くはないけどね?銀さん寂しいなぁ…」

そっと晋助の手を握り、すり寄ってみる。

「くすぐってぇよ、ばか」

クスクスとくすぐったそうにしながらも手を握り返してくれる。

けど…

(わかってねぇな、こいつ…)

小さく溜め息をついてから晋助の耳に口を寄せる。

「なんで俺の事放置すんの?晋助は俺のでしょ?」

「っ……//」

囁いてやると薄く頬を染める。
あぁ、可愛い…いじめてやりたい…

「まぁいいけど…」

「……?」

「二人っきりになった時…覚えてろよ?」

「っや、やだっ//」

「晋助が悪いからですー」

晋助だけが悪い訳じゃない。
自分の事だけ考えてた俺も悪い。

今度からは晋助の為にも気を付けねぇと。
晋助の事、護ってやるんだ…

でも、晋助もちょっとは気付いてよ?
晋助は俺のなんだ…誰にも渡さない。

fin

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