銀→高←土
□こうして、なりました
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俺は猛烈に困ってる…
「晋ちゃん…」
「晋助…」
「「どっちなんだ!?」」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
事の始まりは数時間前…
数ヶ月ぶりに地球に戻ってきた俺は船から降りて歌舞伎町を散歩していた。
途中まで万斉と一緒だったが、副職に行くといって別れた。
特に目的も何もなかった為、煙管の葉でも買おうかと行きつけの店へ行くとその店の前に会ってはならない奴がいた。
(真選組の副長サンか…)
今日は非番なのだろうか、あまり見掛けない着流しを着ていた為すぐには気付かなかった。
素知らぬフリして店の中に入ろうとしてもすぐバレるだろう。
(チッ、仕方ねぇ…)
笠を深く被り直して振り返り、来た道を戻…れなかった。
「よォ…そんなに急ぐこたァねェだろ?」
右肩を強く掴まれる。
振り向かずともわかる口端を釣り上げて笑っているに違いない…ほら、やっぱり。
「よォ、副長サン…今日は非番かァ?」
負けじと笑み返してやる。
「あァ、この通りな。おめェはなんだ?
のこのこと歌舞伎町に気やがって…またテロでも起こすつもりか?」
「ククッ…何ヶ月かぶりに帰って来れたんでなァ
ただの散歩と煙管の葉の調達も兼ねて、察しの通りテロの視察さな……」
後者は嘘だ。
テロリストでも疲れる。
今日くらいはゆっくりしてぇ…
だが、こいつの口調に腹が立って挑発させちまった。
「ほォ…それは、見逃せねェな?」
「見逃してくれねぇのかァ?
今日は非番なんだろ?」
「……見逃してやらねぇこともねェがな」
「………?」
右肩の手を払いどけようとするが、その言葉と共にさらに強く掴まれる。
意味がわからないと眉を潜めるとすごい力で路地裏に引きずり込まれた。
刀を抜こうとするもその手さえ押さえ込また。