novel ヒバツナ♪
□誕生日ケーキ
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「沢田君。補習ね。」
「・・・いつですか?」
「五月五日。」
家庭科の教師はツナに言い、ツナは項垂れて職員室を出ていく。
「あ〜あ。最悪だよ〜!何でゴールデンウィークに補習なんだよー。」
嘆くツナをこっそり見ている人物が二人。
そのうち一人は心の中で謝罪でし、もう一人はニヤリと笑った。
五月五日ーーー
家庭室には小麦粉やら卵やら生クリームやら砂糖やらエトセトラ・・・。
「先生、これは?」
「これから沢田君にはケーキを作ってもらうわ。」
「ケ、ケーキ!?」
ツナは材料の隣に置いてある調理器具を見ると丸い形をした物を見付け手に取る。
「それは型ね。そのサイズのケーキを作るよ。」
何で補習ででかいケーキをと思うが成績の悪いツナは大人しく従うしかなかった。
スポンジケーキにクリームを塗りイチゴを並べて。多少歪でイチゴは斜めってるがケーキが出来上がった。
「じゃあ最後にこれを飾って完成よ。」
教師に渡されたのはチョコレート。それには『誕生日おめでとう』と書かれていた。
「あの?何で『誕生日おめでとう』なんですか?」
「デコレーションケーキは基本は誕生日ケーキだからよ。」
教師は何故か目を游がせる。ツナはそういうものなのか?と考えるが早く帰りたいから言及しないでおいた。
ツナはケーキを箱に入れ家庭科室を出た。
『かなり大きいサイズだし獄寺君や山本を呼んで食べようかな。チビ達も喜びそう。』
ツナは携帯を取り出し獄寺と山本にメールをしようとした時。
『沢田綱吉!今すぐ応接室に来な!』
校内放送でいきなりの雲雀の応接室呼び出しにツナはヒィッと声が出る。
「何で!?俺何かしたーーー!!」
ツナはケーキを庇いつつも猛ダッシュで大股歩き。走ったら咬み殺されるからだ。
ツナの後ろ姿を見て家庭科の教師は哀れみを隠せない目で見つめていた。