短編

□【四万打記念】奴の居ぬ間に飲み会
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 今日はお仕事お一人様!
 それなりに危険な任務ではあるけれど、気を使わなきゃいけない相手がいないってのが楽でいいわ。
 長期単独探査任務とか無いかなー。無いだろうなー一応私参謀だし…。

 ………ん?そしたらなんで参謀なのに単独探査任務に出されてるんだ?

 ……………まぁ、楽しいからいっか!








 奴の居ぬ間に飲み会








「じゃあ、いってきます」
 オレンジ色のキャノピーの中に検査機器を詰め込んで、肩にも背負った私が立つのは小型スペースブリッジの中。これから最近レーザーウェーブが見つけたとある廃墟惑星に行くのです。どうやらセイバートロニアンがいたらしいってのは無人探査ロボの調べで分かったんだけど、廃墟にある研究所の管理データにアクセスできないから私の手助けが欲しいんだってさ。頼られたら行かないわけにはいかないよねー。ということでメガトロンと話をして、単独探査任務に行くことになった。
「気をつけろよ、スタースクリーム。何があるかわかんねぇんだから」
「誰に向かって言ってんだ。この俺様がヘマなんてするわけねぇだろ」
「死んでもいいがデータは送れ」
「へいへい」
 サウンドウェーブの仕事一辺倒な言い方におざなりな返事をしながら片手を振り、スペースブリッジを操作するビルドロンに合図を送る。コンソールにいたミックスマスターは私の合図に頷きを返すと、メガトロン達を下がらせてスペースブリッジを起動した。
(仕事は仕事だけど、気を張らずに仕事できるってのはいいなぁ)
 甲高い起動音とともに起動し、円内の大気の全てを吸い上げる流れに乗りながら、私は顔に浮かぶ笑みを隠せなかった。
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