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□おそろい
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「れ、怜奈!?」
『そだよー♪って、さっきあたしのこと"神田"って呼んだよね??ポニテだから間違えちゃったー??』
「あ、う、うん!!」
『そっかー、なんか嬉しいな♪おそろいにしたかったんだ、今日。てゆか、熱いし。いやー、ポニテっていいね、動きやすいし。』
「よ、よかったね」
『うん♪』
・・・アレン・ウォーカー、一生の不覚。目の前で笑うこの可愛い子と、あのバカを見間違えるなんて。怜奈に淡い恋心を抱くものとしては、最大のミスをしてしまった。絶望の絶頂にいる自分へと言葉がかけられた。
『一緒に朝ごはん行こ?』
「いいよ」
もう・・・いいや。最初はおそろいだなんて・・・!!って思ってたけど、キミも嬉しそうだし、いいや。なにより・・・いつもに増して可愛いし。
『ジェリー、おはよっ!!』
「あらっ!!今日はポニーテールじゃないのっ!!可愛いわ!!」
『そうかな?ありがとっ♪』
「おはようございまーす、って怜奈さん!!今日は結んでるんっすね!!」
『あっ、チャオジー!!おはよー☆そうだよー!!どうかな??』
首を傾け、上目使いでチャオジーを見つめる。べ、別に羨ましいとか思ってませんからね!!
「かっ、可愛い・・・っすよ!!」
オイこら、何顔赤くしてんだこの野郎。シバくぞ。
『ははっありがと!!お世辞でも嬉しい』
「お、お世辞じゃないっすよ!!」
『またまた〜』
いやいや、可愛いよ?おかげであそこにいる人口の端から水垂れてるよ、捜索者さん、口閉じて!
「はいっ出来たわよ怜奈!それにあそこ、ダーリン座ってるわよ♥️」
まーた蕎麦食べてるよ。あきないのかな、まったく。
『ありがとうジェリー!!ユウくーん!!おはよー!!』
叫んでからのダッシュ。すごいな、乙女の力。ヒール履いててあのスピード。
「・・・てか、僕忘れられてるし」
「まぁまぁ、仕方ないじゃない!あの子、ベタ惚れなんだもの」
「分かってますよー。はぁ」
「・・・ん?って・・・ブフォッ!!」
『うわぁぁっ!!大丈夫!?はい、タオル!!』
「げっほ、ごほっ!!―ぁあ、わりぃ。・・・って、どうしたんだよ、その髪」
『ん?えっとね、ユウくんとおそろい♪あ、でもホントはただ熱いだk「〜っ!!」ユ、ユウくん!?』
アイツは・・・神田は、彼女を、抱きしめた。
バリーン!!
「アレン!!お皿落としちゃったわよーっ!!落ち着いてっ!!」
落ち着いてられるか。あの神田が、人がいるところで彼女を抱きしめてる・・・!!・・・どうしよう。疲労で幻覚見えてんのかな?
「ユ、ユウくん・・・っ!!///」
「・・・っ、か・・・すぎ・・・んだよ。」
「・・・え?」
「だから・・・っ、可愛いすぎっつってんだろくそ・・・っ///」
「〜っ!!///」
「おそろい、だぁ?んだよそれ。人を煽るのもいい加減にしやがれ馬鹿・・・っ!!」
「・・・ユウくん・・・。///」
・・・あ、ヤバい展開。やめてよ朝から嫌いなやつと好きな子のキス見せられるとか。泣きたくなる。2人の距離、約5cm,3cm・・・
「おっはようさぁ!! あれ、ユウどうしたんさ?ってあれ、ユウがふた・・・り・・・って、うわぁぁぁぁっ!!!」
ラビ、よくやった!KYもたまには役に立つ!!
『ラ、ラビッ・・・!!』
「・・・っち、兎の野郎。って・・・あ」
ここがどこだか思いだしたような神田。やっとか。・・・って顔赤い・・・!?
「〜っ!!///・・・来い怜奈。」
怜奈の腕を引っ張ってスタスタと去って行った神田。
「オ、オレ、邪魔しちゃいけない感じだった・・・?」
ビクビクしながら聞いてくる。いや、むしろ・・・
「よくやったっ!!」
「えっ!?」
さーて、みたらし食べよっと。
『ユ、ユウくん・・・!!』
怜奈は神田の部屋にいた。いや、連れてこられた。
「あんなこと言って・・・」
押し倒される。
―覚悟は出来てんだろうな?
今日1日、朝以来怜奈の姿を見た者はいなかったという。
そして、翌日は任務にも行けなかったという。
腰痛のために。
-END-
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これ風呂で降りてきたネタw
ユウくん好きすぎてツライわw
最後まで読んでいただいた
怜奈様、
ありがとうございました!