長編(告白編)
□SEAT
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(ヘソンside)
エリックがインターホンのモニターに映っている
エリックの家も同じインターホンの音なんだなって思いながらドアを開けた
ヘソン 大事な話がある
ちょっと出ないか
せっかくのオフになんで男同士で出かけなきゃいけないのさ
どきどきする気持ちを隠すためにぶっきらぼうに答えた
頼むよ・・・
いつもと違うエリックに一気に不安になった
しょうがないな 少し待ってろ
嬉しい気持ちがしぼんだのを隠すために、またぶっきらぼうに答えた
エリックと話す僕はいつもぶっきらぼうだと思うと
なんだかとても悲しくなった
急いで支度をすると、エリックが無言で腕を組んできた
いつものように振り払わなきゃって思ったけど、
エリックがあまりに真剣で振り払えなかった
エリックと腕を組んで歩くのが好きな僕は
ガレージがうんと遠くにあればいいのにって思いながら、エレベーターに乗り込んだ