短編(両想い編1・2)

□カリスマ(ヘソン)
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エリックはカリスマだと言われる

誰も真似することのできない存在
誰も到達できないところにエリックはいる

エリックなら何でも思い通りにできるのに
自分を抑えて、周りが輝くように気を配る
そんな姿に誰もがますますエリックを好きになる

エリックの周りにはいつもたくさんの人がいて、
僕は少し離れたところから見ることしかできない
でも、今はそれでも幸せな気分でいられる

エリックは僕の誇りで、憧れで・・
最高の恋人だ・・
随分遠回りをしたけれど、
ようやくお互いの気持ちを確かめ合えた

エリックに女の子が近づいてきた・・
正直面白くないけれど、どうしようもない
恋人だと公言できない以上
僕がいつもそばにいるのも不自然だし・・

愛されていると教えられても
片想いの時よりもっと不安になる
手に入れた幸せが大きすぎて
別れることを考えただけで足が震える

ヘソン こっち来いよ

エリックが手招きしている

抱きつきたい気持ちを隠して
ちょっとだけ近づいたとき
エリックの手に引き寄せられた

エリックは僕と腕を組みながら
みんなとの話を続けている
僕がして欲しいことを
簡単にやってのけてみせる

やっぱりエリックはカリスマだ・・

僕は組んだ腕に少し力を入れた
僕の愛しいカリスマを
誰にも取られないように祈りながら・・

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