長編(波乱編2)

□衣装
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(ヘソンside)

試着室の鏡に映った自分を見て
僕はこの服を見つけてくれたスタイリストに心から感謝した
僕ならこの服を見ても
自分に合うとは思わなくてスルーしただろう
だけど着てみると新しい僕のイメージにぴったりで
すごく僕らしい服だった

どうですかヘソンさん?
スタイリストに見せると彼女は大きなため息をついた

あぁやっぱり素敵です
すごく似合ってます
ありがとう
僕もすごく気に入ったけど
使わせてもらえるのかな?

スタイリストの後ろから声がした

本当によくお似合いです
お使いいただけたら服も喜ぶと思います

初めて笑っているパクさんを見た
この人は気難しいんじゃなくて
純粋に服を愛しているんだと思った
僕が歌うことを愛しているように・・

よろしければ他にも何点かご提案したいのですが

丁寧だけどイヤミじゃない言葉が
会ったばかりなのにパクさんらしいと思った

着た服はどれも僕にぴったりで
僕もスタイリストもテンションが上がりっぱなしだった

そんな僕たちをパクさんが嬉しそうに見ていた

自慢の子供を見守るオンマみたいな優しい笑顔に
僕は何故か幸せな気分になっていた
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