長編(波乱編2)

□ワニ
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(エリックside)

俺の胸ですやすや眠るヘソン

過去を気にするなら俺のほうが重罪だろう
だけど・・だからこそ
辛かったヘソンをドンワンが支えていたなら
身体が繋がるより深い繋がりがあったなら
俺は・・耐えられない

ベッドを抜け出してソファーでビールを飲む
何本飲んでも酔えなくて
ただ気分が悪くなっていくだけだった

ヘソンの過去を気にするなんて男らしくない
でも・・ヘソンとドンワンが過去に何かあったなら
隠されているのはどうしても我慢できない

真夜中にドンワンに電話する

こんな時間にどうしたんだよ
ヘソンに何かあったのか?

うんざりするほどの2人の絆に
テーブルに並んだビールの空き缶を
腕で床に振り落とす

なぁドンワン・・ヘソンが好きなんだろ
抱いたことはなくても
抱き合って寝たぐらいはあるんじゃないのか?

エリック・・酔ってるにしても最低だ
聞かなかったことにしてやるから
もう2度と口にするな

ドンワンはそう言って電話を切った

わかってる
最低だってわかってる

だけど・・そんな言葉より
ヘソンとは何もないって言ってくれよ・・ドンワン
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