長編(波乱編1)
□眼差し
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(ヘソンside)
はじめましてソンベ
俺 ケンといいます
よろしくお願いします
ケンという子は口ではちゃんと挨拶しながら
頭はペコッと下げただけだった
最近よく見る美少年ってタイプじゃない
若い子には珍しい男らしさを感じさせる子だった
僕をじっと見ていたケンは
マネージャーが楽屋を出たとたん
タンクトップから出ていた僕の肩を強く吸った
うわっ何すんだよ
すいません ソンベがあまりに色っぽくて つい
ついじゃないだろっ!
びっくりしたし ゾッとしたし すごくイラっとした
でも・・デビューまでの大変さがわかる僕は
騒ぎにはしたくなかった
こんな失礼なこと2度としちゃいけないぞ
相手によっては大問題になるからな
すいませんでした
今度はちゃんと頭を下げたケンの肩をたたいた
何か言おうとしたケンは
ニヤっと笑っただけで楽屋を出て行った
とても気味の悪い笑い方だった・・