BLACK★KING
□天候の兆し
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一瞬にして、俺はここの生徒ではない不良たちに囲まれていた。
「どう言うつもりだ東?他校の奴等を勝手にこの学校に招きやがって」
「ッ!西城様が言っていたんだ。もし一條様を会長から降ろせたら、転校生じゃなく僕たちを見てくれるって」
俺は東を睨むと相手も負けずに睨んできた。
「何だそりゃ、見てくれる保証がどこにあるんだよ?それに、お前そんなことして済むと思ってんのか。学校にバレたら西城が見てくれるどころかお前の立場さえ危うくなるんだぞ」
と言うがどうやら東には今更聞く耳は無いらしい。
「バラされる前に言えなくしてあげますよ」
と東は言うと近くにいた不良たちに合図した。
俺は、一瞬にして身構える。
「10、11人くらいか……これなら」
と言うと
「なぁ、こいつを犯せばお前もヤらせてくれるんだろう?」
とリーダーらしい不良が東に言った。それに周りも
「俺様で背が高いって言うからどんなゴツイ奴かと思ったら美人さんじゃないか」
「なぁなぁ、この際今ヤるのも同じ何だからそこの仔猫ちゃんも一緒にヤっちゃいましょうよー」
と不良たちが口々に言い合うと、俺と東に寄ってきた。それには予想外だったらしく
「ちょっ、話が違うじゃないっ!!!」
と東が叫ぶ。喧嘩だと思っていた俺もそうじゃないことを知り少し後ずさる。