●捧げ物●

□骨の髄まで愛したい
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そんな俺は先程の行動を、思い出し、まだ濡れている唇に手を当てると



「あいつ、転んだんじゃねぇーのか」


と呟いた。それを見て


「そこか!?」


と突っ込んでいた西尾には俺は気づいていなかった。そんなやり取りの中、生徒会室を出て行った鬼島は、上がる口角を抑えながら静まり帰っている廊下を歩いていた。


「これで、明日から生徒会は通常運転だろ。まぁ、まさかこの怪我を転んだんだと勘違いされるとは思わなかったがな」


と、ついさっき敵チームの総長だった転校生を叩きのめしたのを思い返ながら呟いた。
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