番外編
□巡り合わせ
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それと同時に目の前の大きな扉が音をたてて開き始めた。
「どうやら、お相手さんは俺たちを誘っているようだな」
「そんな悠長に言っている場合ですか!開いたんなら私は双子を助けに行きますよ」
と焦りまくりの西城に
「ばーか。このまま突っ込んだら相手の思うツボだろ」
落ち着かせるように俺は言うと、じっと開かれた扉の奥を見ていた。コツンコツンと暗闇の中から足音が木霊して聞こえる。
「「やぁやぁ、皆さん揃いも揃って僕たちの縄張りにようこそ?なーんてね」」
と中から出てきたのは仮面を付けた二人の人物だった。
「あれぇ〜、黒幕はwhitequeenの奴等だと思ったけど…」
と言葉を濁す大原の声には戸惑いが含まれていた。
「な、んで」
仮面を付けたやつに心当たりがあるのか周りのやつらは顔を青くしていた。そして
「どうして…どうして貴方がここに居るんですかッ!?双子!!!!」
捕まっていた筈じゃと叫ぶ西城をスルーすると俺は仮面を付けた二人に向かって突っ走っていった。
「ま、待ってください!彼らはッ……」
「誰が待つかよ!俺はただ強い奴と喧嘩してぇからここまできたんだ」
と嘘を西城に吐き捨てると
「う゛ぉらぁ!!!!」
と重い拳を仮面を付けた二人の顔面目掛けて振り降ろした。