BLACK★KING
□巻きもどらない時間
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暖かな木洩れ日がカーテンの隙間から漏れ俺を照らした。久しぶりにアラームが鳴る前に起きれたのは役員たちが戻ってきてくれたことで、疲労が減ったからなのかもしれない。
覚めた思考で俺は、今日ある集会に溜め息をついた。
「西城たちには何も言ってないからきっと彼奴等が知ったら……怒るだろうな」
と笑うと朝食も食べずに部屋を出た。
集会は体育館で行われる
大きな扉を開くともうそこには西城・大原・夏目・双子が居た。昨日の事が夢でなかったことに安堵して、また歩み始めると足音で俺に気付いた役員たちが駆け寄ってきた。
「はよ………」
と手短に挨拶をすると返事ではなく驚きの声が上がった。
「会長ぉ!その格好どうしたの〜」
「「わぁー、RYUだ!!」」
「ど、した?」
「貴方、今日の集会で一体何をするつもりなんですか!?」
と大原・双子・夏目・西城の順で言うと俺は詳しいことは言わず
「はじまれば、わかる」
と言って集会がはじまるまで控え室に待機した。そこには等身大の鏡があり、俺はその前に立った。目の前に映るのは会長だった俺の姿ではなく、RYUだった頃の俺。
金髪に青い瞳
そんな俺を見て、やはり役員たちは驚いていた。もうここまで来たら戻ることはできない