BLACK★KING

□天候の兆し
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あれから数週間―


俺は鬼塚と真咲を避けるようになって、そのまま何も話さずに、ついには体育祭の時期が来てしまった。
体育祭は生徒会主催ではなく主に体育委員が中心となって運営していくので、生徒会と風紀は毎年巡回だけであるので楽だ。俺は、一人巡回の時間が来たので校舎に入った。


「案外寒いな……。早く終わらせよ」


と腕を擦りながら辺りを見渡す。実際二人一組の巡回なのだが一緒に巡る相手が鬼塚だと知り、鬼塚には秘密で一足先に校舎に入ったのだ。その為まだ会うことはなく内心ホットしている。そんな俺の前に一人の男の子が現れた。


見たことのあるピンク色のショート髪。つぶらな大きな茶色の瞳に俺は、


「副会長の親衛隊の東薫(アズマ カオル)じゃないか?どうしたんだ」


と声を掛けた。すると困ったように周りをキョロキョロ見渡すと


「すみません。体育着を取りに校舎に入ったら迷ってしまって」


言った。確かにここはあまり一般生徒が近寄らない場所で人気が少ない。


「そうか」


と言った俺は少し不思議に思っていた。


「(わざわざ体育着を取りに行っただけで、ここまで来るのか?)」


そんな疑問が頭を過る。目の前に居る東は本当に副会長一筋でしっかり物だとよく噂に聞く。だから油断していた
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