番外編
□巡り合わせ
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「お、お前は一匹狼のRYU!!!」
「っは、そんなに驚くことか?」
家の近辺で不良たちの抗争があると言うから来てみたが
「弱いだろお前ら」
俺はつい口に出してしまった。
「あ゛あ、少し有名だからって調子乗らないでよぉ!」
と相手がガンを俺に飛ばすとこっちにもう一人の男が駆け寄ってきた。
「大原さん!!どうやらこっちは罠だったらしいですっ!そのせいで二人で向かわれた釼さんが人質に……」
と額から流れる汗を拭いながら息をつく間もなく言うと、俺に突っ掛かっていた一人が後ろを向いた。
「総長、どうしますぅ〜」
「それは、大変ですね。兎に角副総長の夏目を呼んできてください」
と長い髪を靡かせながら一人の青年が現れた。
「貴方が、RYUですね。私はblackkingの総長、西城です。それと先程は大原が迷惑をかけましたね」
と言うとあまりの大人っぽさに俺は目を奪われた。
「あ、あぁ」
ぶっきらぼうに返事をする俺に誰かが顔を覗いてきた。
「君、だれ」
「っ!」
あまりにその存在に気付いていなかった俺は一瞬肩をびくつかせた。
「やっと来ましたか。もう少し早く来れませんかね夏目?」
と西城が言うと
「双子の場所、見付けて…た」
「だって、少しは多目に見てあげなよー」
「しょうがないですね」
俺の目の前で進められる会話に少し苛ついた俺は
「てめぇら、俺を無視してんじゃねぇよ!助けに行かないとやばいんだろ」
と一喝入れた。