番外編
□繋がる
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「はーい、皆さん今日は二人一組でお互いの似顔絵を書いてもらいます!」
キャピキャピしながら言う先生に、小学生にも関わらず大人の雰囲気を出す一人の金髪の男の子が手を挙げた。
「なぁに、一條くん?」
と首を傾げる先生。
「前から言ってますけど先生…男だろ?そのしゃべり方どうにかならないの」
小学生ながらにして生意気な俺に、ピキリと青筋を額に浮かべて頬をひきつりながら笑みを浮かべた先生。
「しょ、しょうがないじゃない女に生まれてこれなかったんだから。これは私の個性でもあるの」
「へぇ〜」
周りの生徒は、毎回同じやり取りをしている二人を笑いながら見ていた。
「っ!さっ、それは置いといて皆好きな人と組んでいいわよ」
それに気づいた先生はパンパンと手を叩いて生徒を行動に移させた。
「ねぇ、一條くん!僕と一緒に描かない?」
「なにいってんだよ!一條は俺と友達だから俺と描くんだよ」
「上手く描いてあげるよ」
次々に俺の周りに集まる生徒を見もせずに下を向いていると、一人の男子が
「先生、一人残りました」
と言った。それに反応した俺は咄嗟に
「俺、そいつとやります」
と一人机に伏せていた生徒を指差して言った。
「「はぁ!?」」
先生とそいつの声が重なる。周りの生徒は一瞬にしてそいつから距離をとった。