○短編○

□狂おしいほど
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キバ(友達)×テツ(友達)





「っねぇ、なんで……お前が死んでるんだよ!!!」

















朝起きたら俺はいつもの日課になっている電話をあいつにした。電話のコールが何度か俺の部屋に鳴り響き、俺はいつあいつが電話に出てくれるのかそわそわした。


「……はい」


と不意に寝起き独特の掠れた声が俺の携帯から聞こえてきた。それは俺の知っている大好きな男の声


「んあ?テツか。何時も電話するの早いんだよっ!時間見ろ、じ・か・んを」


いつものようにあいつが文句を言うけど、これも今はもう日課の様なものになっている。


「キバ、愛しているよ」


と何時間か他愛のない会話をしたあと俺はそう言うと電話を切った。


自慢じゃないけど、俺はあいつ…キバと付き合っている。
ただ、学校では友達として接している。


だって、男同士で付き合っていると知られたら絶対に引くだろ?俺の学校は共学だから絶対に皆引く。


そんなことを思い出しながら俺は学ランに身を包み学校に向かう準備をした。キバとは奇跡的に同じクラスなのだが、お互いの家が遠いいので学校の門で待ち合わせをしている。


「行ってきます」


誰もいない家に向かって俺は言うと鍵を閉め学校に向かった。今日、この日が俺にとって災厄の日になるなんて思いもしない俺は、早くキバに会いたくて走った。


息を切らしながらやっと学校の門につい俺は、いつもさきにいるキバを探した……、しかしどこにもいないあいつに少し不安になる。“早く来すぎたかな?”なんて思い腕時計を見るが針が指す時間は何時もと変わらない時間―


「ったく。あいつはどこにいるんだよ」


刻々と迫る時間に溜め息を付き時間潰しに携帯を弄りはじめた。



学校なんて今はどうでもいい。キバに会えればそれで……
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