○短編○

□嘘つき
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「貴方が、大好きです」




そう言った癖に彼は本当に嘘つきだ。


確かに、あぁ言われた時は嬉しくてOKの返事をしてしまったが、きっとその時彼は何かの気の迷いで俺に告白したのだと思う。だって実際、俺は彼よりも背は高いし、そこら辺に居る女みたいに華奢で可愛くない。俺は男前の方がピント来る方だった

だから、そんな俺に嫌気をさしたのだろう


つい最近来た転校生は、俺に比べて綺麗だし華奢だし、クリクリの大きい目で可愛らしかったから“しょうがないで”片付けてしまえば終るのかもしれない。



だけどそんな彼でも昔から


「……大好きだったよ」


一筋の涙が頬を伝いながら、嘘つきな彼に向かって言った

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