BLACK★KING
□天候の兆し
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ゆっくりとシャツのボタンを一つ一つ外していく。最後のボタンを外し終わると誰かがゴクリと唾を飲んだ。
「うわぁ、外見に似合わず細くて白い肌してますね!」
と不良たちの誰かが声をあげたが俺には、確認する余裕もなかった。
「確かに、程よい筋肉もついていてきめ細かい肌してんな」
とニヤニヤしながら俺の上に乗っているリーダーが言うとツーと人差し指で腹筋をなぞった。瞬間、ゾワリと悪寒が身体全体を走り回った。
「う゛ぁ」
変な感覚に自然と声が上がる。身を捩りながらその手から逃げようとするが、リーダーは手を止めない。
それどころか、相手は興奮してきたみたいで息をあらげていた。
「……ヒャッ!ぃや」
「可愛い声じゃねぇーか」
いきなり冷たい手で触られたことに反応してしまうと俺は、変な声を出す自分の口をきつく噛み締めた。
「おぃおぃ、そんなことしても意味ないぞ」
と鼻で笑われながら言われると上半身を触っていた手がソワソワと下にいきズボンを脱がそうとしてきた。
「やめっ!!」
俺は目に生理的な涙を浮かべた。身を抑えられながらも抵抗を続けるがびくともしない。