古典書物〜刀剣〜


□僕の宝物
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僕には心から愛してる人がいる

愛してるじゃ足りないくらいの伝えたい気持ちがある

愛してるって思える人がいる


愛してる…何度も言うよ


「大好きだよ」って君に伝えるために
僕は生まれてきたんだから…

君と出会ってもう6年…

出会いは高校だったよね…
主ちゃんは1年生で僕は3年生で
同じ委員会だったんだっけ

体育委員会………
2人で体育祭の準備頑張ったよね

そして僕が君に惚れちゃった…
出会って3ヶ月目だよね告白したの
でも君はOKを出してくれた……

僕は少し不安だったけど君は遊びじゃなく本気で僕と付き合ってくれたよね

そして
それから僕は高卒後に4年生の大学へ進んだ

会える日は少なくなっちゃったけど君は我慢してくれたよね

僕が大学3回生の時
君は3年制の大学に進んだよね…

僕と同じ医療関係の学校
僕は医者として
君は看護医師として

そして僕は大学の持ってる病院にそのまま就職したんだよね

「また、君と会える日が減ってしまう」

『私が貴方のいる病院に行けるように頑張ればいいんだよね』

無理させてゴメンネ………





時計の針は午前3時
突然君からの着信…
朝早かった僕は非常識って思っちゃったけど本当は少し嬉しかった………



眠い目を擦りながら
電話越しの君の声を聞いて

他愛も無い会話だけど
当時はそれだけでも幸せだと思えたんだよ


それから些細なことですれ違って
喧嘩ばっかりしてる時もあったっけ

その時、君が怒って『別れる』って言った時の僕はお思い出したくもないくらいにかっこ悪かったよね…

本気で頭下げて謝ったっけ

……今じゃ笑い話だよね


でもね
僕は…君に逢うまでは
からっぽだったんだ
適当に決めた進路だけを目指して
やる事もなくてやりたい事もなかった
放課後遊びには行けないほどの教育家庭だったから正直、自分の存在も何なのか解らなくなっていた

高校3年生になってたまたま担任に勧められた
体育委員に入って君に出会って
僕は初めて自分の存在の価値が分かった気がしたんだ

君に愛してるって言える喜び
君に愛してるって言える幸せ
愛してるって言われる幸せ

「愛してる」って何度も言うよ
僕は、そう君に伝えるために
この世に生まれてきたんだから…

君と出会えた幸せ
主ちゃんという1人の女の子が
僕を変えてくれたんだよ
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