古典書物〜刀剣〜
□囚人と監視官
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この世界に神様、仏様がいるなら
僕たちの関係は許してはくれないだろうね
「主ちゃん、おはよ。朝ごはんだよ」
『おはようございます』
鉄格子の中に僕の片想いの彼女はいる
許されない事は分かっている
「夜の監視官さんどう?酷いことされてない?」
『別に大丈夫、愛想がなくて私的にはちょうどいいよ』
「そっか、僕は夜班じゃないからねー。でもこうやって会えるだけでも僕は嬉しいかな。」
僕は囚人監視官。
そして彼女は囚人生
ほんとは彼女悪くないんだけど証拠が無いからってだけでこんな所に入れられてつまらなさそうな事をさせられている
「主ちゃんさホントになにもしてないよね?」
『どうしたのいきなり。。。。。』
「あ、いや、ごめんね。旦那さんの行き過ぎたDV を避けて死なせちゃっただけなんでしょ。正当防衛なら許してあげてもいいのにね」
彼女は結婚していて旦那さんから行き過ぎたDVを受けていた
それからだんだんDVはエスカレートして行って刃物を取り出すようになったらしく
それを避け
たまたまあたりどころが悪く旦那さんの持っていた刃物が転倒した勢いで旦那さんの首を掻っ切ってしまったらしい
驚いて彼女はその刃物を触れてしまったが為に
無実でこの収容所に入れられてしまっていた。
『光忠さん「ここ、周り誰もいないからみっちゃんでいいよ。でも誰がいる時は教えるからその時は名前も呼ばないでね、僕の首が飛ぶから。」
彼女は僕の事どう思ってるかなんか分からない
けど僕は彼女の事が好き
一目惚れっていうやつ
初めて見た時 なんで って思ったくらい可愛いって思った。
「主ちゃん。僕ねホントはダメなんだけど、僕…主ちゃんの事好きなんだよね」
『え…ダメですよ。私なんかに落ちてしまっては』
「主ちゃんは何もしていない。ねぇ僕と付き合わない?皆には内緒でさ」
惚れてしまったのはしょうがないと思う
でもほとんど毎日僕はここで彼女と話している
決して目は合わせない
背を向けたまま
「付き合ってくれる?」
『…わ、わかりました。』
そうして僕たちは内緒の関係になった