短編集(裏)

□憎しみは憎しみを
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赤司に退部を勧められた。
あの言い方は勧める、というより強制に近い。
むしゃくしゃした。
イライラした。
きっと理由はそれだけじゃない。
赤司が、あの人と仲がいいから。
最近いつも一緒にいるから。
それを見てると無性に腹が立つ。
なんでかはわからないけど。
とにかくイライラして、イライラして。
お望み通り、俺はバスケ部を辞めてやった。
あの人は何か言ってくれるだろうかと心の奥底では期待していたが、特に何もなかった。
また、赤司と一緒にいた。
イライラする。
赤司が、憎い。


それから数日が経って、俺は部室に行った。
置き忘れたものがあったらしい。
ドアを開けると、中には赤司がいた。
赤司だけがいた。
気まずい空気の中、その荷物を取って立ち去ろうとした。
のだが。
「お前、随分虹村さんに気に入られてんのな。」
ふいに口をついて出た言葉だった。
「さあ。」
その言い方もまたムカついた。
気づけば俺は、赤司を押し倒していた。
「灰崎。退け。」
こんなときにも冷静な態度なのがまた気に食わない。
こいつが泣き叫んでいるところが見たい。
余裕なんて失くしてやりたい。
俺は赤司の服に手をかけた。
「お前…!やめろ、早く退け!」
「俺だって!!」
うわ、みっともねえ。泣けてきた。
「俺だって、お前なんかよりずっと…好きだったんだよ。」
何も考えずに出てきた言葉に1番驚いていたのは俺かもしれない。
ああ。もうなんでもいいや。
だからこそ。お前だけは。
「絶対許さねー。」
赤司の服を乱暴に脱がす。
必死に抵抗しているが俺の力には勝てない。
そうだ。お前は俺に勝てない。
なんて無様。


「は、いざき…お前、いい加減、やめ、ろ…うあ。」
露わになった下半身を散々弄くりまわした後、俺は後腔に指を突っ込んでいた。
正直、この後のことは何も考えていない。
もうなんだっていい。
とにかく今は、俺の手でこいつをブチ犯してやるんだ。
ピストンを速くする。
「ふぁぁ…う、あ。灰、崎…てめ…ああっ。」
「何だお前、嫌がるくせにめっちゃ感じてるじゃねーか。すげー締めてくるし。」
「そんなこと、な…ううっ。」
目に涙を浮かべながら喘ぐ赤司。
まさに絶景。
誰もこんな赤司を見たことがないだろう。
俺しか知らない。そう思うと、少し優越感。
「うっ。やだ。ああっ、早く、退かせって。も、ああっああ!」
背中を反らせると、小さく痙攣して赤司はイった。
俺が、この手でここまでしてやったんだ。
もっともっと、乱れさせたい。
ズボンから自分の物を取り出して赤司に当てる。
事態に気づいた赤司の顔色が一気に青ざめた。
「やめて、お願いだから、それだけは…やだ。やだ。」
泣きながら、顔を真っ赤にして、頭を左右に振っている。
あの、赤司が。
「知らねーよ。全てはお前が悪いんだ。」
ゆっくり、中に沈めていく。
「あっ!やだ、やめて。助けて先輩…。」
その言葉に反応して動きを止める。
「先輩、ね…。残念。誰も助けてくれねーよ。」
一気に最奥まで突いた。
赤司はまだ抵抗している。
先輩、先輩と小さく呟きながら。
それ、すっげーウザい。
ますます俺の機嫌が下がるから。
だから、絶対優しくなんかしてやんない。
動けなくなるまで犯し続けてやる。
俺の好きな人の恋人を、俺の手で壊す。
ああ、みんなみんな憎い。

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