長編

□《夢の一週間》
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※台詞のみ





*3日目*

「はろー梵天丸また来たよ!」
「姉上!!もう来てくれないかと思った…」
「んなわけないっしょ…あれ?鶴直ってる」
「小十郎が直してくれたんだ!」「なーんだ。罪悪感感じてたんだ。案外かわいいとこあるんだね」

「今日は何をする?」
「紙飛行機教えてあげるよ」
「紙…ひこーき?」
「……なんか飛ぶやつ。鳥より馬より早くて、でっかいやつ」
「なんだそれ!!すっごいな!」
「すっごいだろ。ただし今から作るのはそれより小さいけどちゃんと飛ぶやつね。画用紙もあるから一緒にやってみて」
「うん!」


……………


「すごい!面白いな姉上!」
「だろ?ちょっと貸してみ。…すっごい飛ばして見せてあげ、る!」
「梵天丸様。おやつにござ…」

ブスッ

「………この糞餓鬼!!また来てやがったな!!出てけ!!」
「み、眉間に…ささっブフッ!」
「…殺す!!!!」
「やれるもんならなオッサン!」
「殺す!!!!!!!!」




───────────────

*4日目*

「姉上おかえり」
「もうすでに私のおうちはここになったのね」
「当たり前だろ!」
「あれ?昨日の紙飛行機は?」
「小十郎に没収された…」
「なんてことしやがんだあいつ」
「今日は何して遊ぶ?」
「ハイパーアルプス一万尺」
「はいぱぁ?」
「まぁやってみたらわかる」


……


「すごい!これは早くできると楽しいな!」
「だろー?………そうだ梵天丸」
「なんだ姉上」
「これはね、大人の男の人の顔にやってあげると喜ぶんだよ」
「い、痛そうだぞ?」
「平気だよ平気。お、小十郎が来たね。わたし押し入れに隠れてるからやってあげなよ」
「う、うん」

「梵天丸様。おやつをお持ちしました」
「小十郎!かがんでくれ!」
「(梵天丸様が俺に命令を!)は!何でござりましょう!」
「あーるーぷーすいちまんじゃーく!」

バシバシバシバシ!

「ぼ、ぼんてん、ま、グフッ」
「ひーっ!!ひひひひっ!」
「…またテメェか糞餓鬼!今日こそぶっ殺してやる!」
「往復ビンタひひひひ!」
「死ね!!!!」
「あっ!いったあ!!殴りやがったな!」
「フッ」
「笑いやがったなああ!!!」





───────────────


*5日目*


「姉上、頭大丈夫?」
「それは私が馬鹿かってこと?」
「違う!小十郎に殴られたから」
「あんなオッサンに不覚を取ったのは一生の汚点だわ。だからそういう局面に陥らないようにするため精神を鍛えます。せっかくなので梵天丸にも教えよう」
「は、はい!」
「いい返事ね。演舞を教えるけど私は厳しいよ?ついてこられる?」
「頑張ります!」
「よろしい!さあ剣(棒)を持て梵天丸」



…………


「はあ、はあ、はあ」
「まあまあ上出来でしょう」
「つ、疲れたあ」
「今日はそろそろ時間かな。じゃあね梵天丸また明日」
「ありがと、ござ、ます」
「礼儀正しい子は大好きよ。じゃあね」



───────────────

*6日目*


「この糞餓鬼!また来たな!」
「ようオッサン梵天丸どこ」
「オッサンじゃねえ!」
「じゃあ餓鬼って言うな!」
「ぐるるる」
「ぐににに」
「…」
「あっ、ぼんてんま」
「小十郎と姉上が仲良くしてる!!!」
「「してねぇよ!!」」
「仲良しだー!」
「「違う!!!!!」」




───────────────

*7日目*


「姉上これはなに?」
「ん?これはマジックだよ」
「まじっく?…時々姉上は異国の言葉を話すなあ。」
「墨が無くても書ける筆ってところだね。ちなみに油性だから落ちません」
「水で落ちないのか?!すごい!!便利だな!」
「試してみたい?」
「うん!」



……………



「オッサン背中に埃が付いてるぞ」
「…フン、餓鬼が」
「取ってあげる………」

サラサラサラ


「取れたよ」
「…………りがとよ」
「え?何?」
「うるせぇ!毎度毎度勝手に上がり込むんじゃねぇよ!!!」
「はあ?!何さこの堅物オッサン野郎!!!」


バシャ


「ぼ、梵天丸さま?」
「ほんとだ!消えないね姉上」
「梵天丸!ネタばらしが早い…」
「……………梵天丸様。俺の背中になんと書いてあるか読んではいただけませんか」
「え?『私は衆道です』…衆道ってなんだ?姉上?」
「てめぇはなぶり殺しだ餓鬼ィィィィィィ!!!!!!」









おわれ
 

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