嘘つきな恋

□嘘つきな恋 4
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嘘つきな恋 4











「はぁ‥」

私はこの間からため息ばかりついている。
理由はいよいよ明日やってくる跡部の誕生日。

2人でお祝い!!とは考えたけれど、何をあげようか全然思い付かない。

とりあえずケーキ‥
いや、跡部家専属パティシエさんのケーキがあるしな‥

テニス用品‥
ありきたり‥?

肩たたき券‥
父の日か!!

教室で私は1人頭を抱える。
跡部は生徒会の仕事があるから終わるまで待っているんだ。

思い付かず机に顔を伏せてると

「‥何してん。」

と頭上から低い声が降ってきた。

よし、忍足に聞いてみよう!
私は顔を上げ忍足をまぁまぁ座りなさいなと誘導させる。

「跡部の誕生日なんだけど‥」

「あぁ‥何あげようか悩んでんの?」

「身につけてもらえるものとか、どうかな?煩わしくない?」

「せやな‥リボンでも首に巻いて、あたしの全てがプレゼント(ハート)とかがえぇんちゃうん?」

「真面目に考えなさいよ。」

「俺はいたって真面目や。」

忍足に聞いたのが間違いだったと確信した。

「‥もういいわ。」

「跡部やったら、物には困らなさそうやからな‥あと、さりげなく侑士くんの誕生日もほら、近いんやで‥‥」

「うまくいってない彼女に貰いなさいよ。」

「‥‥いじわる。」

会話の後半忍足の愚痴で終わった所で生徒会の仕事を終えた跡部が迎えに来てくれた。










10月の風は冷たくて、マフラーが恋しい。

「何か悩みでもあんのか?」

「(あんたのことだよ)ね、明日‥、一緒に居れるよね?」

「アン?んな事で悩んでんのか。当たり前だろーが。」

「えへへ」

さっき忍足が言ってた事がちょっとヒントになった。(あ、リボン巻くってやつじゃないよ?)
渡したい物が決まってついつい浮き足立つ。繋いだ手をそのままにスキップなんてしちゃったりして。

「お、おい!」

「あー!跡部スキップ出来ないの!?ダサー!」

待ってなさいよー!誕生日!






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