IS
□第零章
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「おーし、調整終了ー」
その声を受け、第2回モンド・グロッソ、決勝戦を残すばかりとなった大会の選手控え室で休息を取っていた織斑千冬は目を覚ました
「…終わったのか」
「おう。後は乗ればわかる」
千冬の問いに答えたのは、千冬の愛機であるIS『暮桜』を整備していた逆槻魅織だった
IS開発に初期段階から関わっていた彼は、本来であれば現在行方を眩ませているISの生みの親。篠ノ之束と同様、世界各国が喉から手が出るほどほど欲しい人材であった
同時に千冬にとっても、神出鬼没で制御のしずらい束と唯一波長が合うこともあり、魅織の存在は重要だった