始まりの唄
□白い髪の新人
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あれから3年後
任務から帰ってくると白い髪に左目にタトゥーが入った少年が入団していた
「あー…えっとあんた誰?」
隣にはリナリーが居て気まずそうに視線を逸らす
「え?ぼ、僕ですか?」
リナリーが喋らないのが不思議なのか吃る
「僕ですよ。」
「今日入団したアレン・ウォーカーといいます!」
ウォーカー?
ピクリと反応し怪訝な顔でアレンを見る
「……私はエル・ユーリア。アレンのお父さんの名前を教えてほしいのだけどいいかしら?」
NOと答えられないような黒い笑みをプレゼントされたアレンは怯える
「あ、は、はい。僕は本当の父を知りません。ですがこの奇怪な腕を持って生まれたために捨てられた僕を拾い育ててくれた人がいました。その人の名前はマナ・ウォーカー。僕の大切な人で父として慕っていました」
「そう…くれぐれも任務で死ぬことの無いようにね。あとこれリナリーからコムイに渡しといて」
リナリーに向かってイノセンスを投げる
「は、はぁ……」
「え!?」
いきなり投げられたイノセンスを慌てて取るリナリーと困ったアレンを尻目にその場を離れる
「今度は野垂れ死にしないでよね」
その声はアレンには届かない
これが"アレン"と私の出会い