カタストロフィ
□夜の出来事
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真夜中の静かな時間に刀を肩に置きめんどくさそうに逃げ回る女を見つめる一人の人物
「……手間かけさせないでよね」
あーソウとクレハいないから何時もより少しだけ時間掛かるしあの女逃げ回るし勘弁してほしい
「鬼ごっこはもう終わりにしよっか?ね、モルッツェファミリーのボスさん」
タンッと音は軽やかだが力強く幹枝を蹴る
「ヒッな、なんなのよ!!どんなに走っても距離が開かないじゃない!」
「一角のマフィアがそんなんじゃダメですよ。もっと体力をつけないと殺されてしまいます」
まぁ今実際に殺されるんだけどね
「お、お願い!!命だけは、どうか命だけは取らないで頂戴」
「命乞いなんて見苦しいですよ。マフィアのボスになったからには命を取られる覚悟でいなきゃ。命を取るのは良くて取られるのは嫌だなんて通用しませんよ」
幹を背にダラダラと汗を流す彼女は綺麗だと思う
あの女なんかより何倍も
でも殺さないっていう選択は出来ないのごめんなさいね
「arrivederci(さよなら)」