short story

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ギルドに居た連中総出で、様々な書物や薬を調べた。…が、悲しいくらいに情報は乏しくて。
この小さくなっちまった愛しい彼女を元に戻す術が見当たらないでいる。



ーリトルガール 2ー



「それにしても小さいアカネはめんこいのぉー」

『んーだれー?』

「わしはお前のじいさんじゃ」

『アカネのじーちゃんー!?きゃはー!』

「きゃはーじゃのー!」

「……」

見た目から推測すると今のアカネは恐らく5歳前後。乳飲み子くらいに縮まなかったのがせめてもの救いだと思う。
ウェンディよりももっと小さいこいつは、先程からマスターが面倒を見てくれている。

「グレイ」

「エルザ…何かわかったか?」

「いや…。魔法で相手の体を小さくするという方法は知っているが、今回のように飴を食べただけで発動する遠隔魔法とは考えにくい」

「そうか…」

「そのうち自然と元に戻る可能性もある…心配だとは思うが思い詰めるな」

「あぁ」

エルザと別れアカネとマスターの元へ行くと、さっきまでワイワイ騒いでたアカネはどうやら眠ってしまったらしい。

「じいさん、アカネ寝たのか」

「おぉ、疲れたんじゃろ」

「なあ、俺明日にでもアカネが通った森まで行ってみようと思うんだ」

「例の婆さんか?」

「その婆さんが見つかれば何か聞き出せるだろ」

「じっとしているのも性に合わんしな…行ってくるが良い」

「おう。」

じいさんの言うように、明日もここで調べ物をするなんてごめんだ。性に合わねぇ。アカネに飴をやった婆さんを捜し出してやろうじゃねぇか。

アカネは話し声にも反応せず、未だスヤスヤと寝入っている。

「なぁ…こいつ、俺が連れて帰っても良いか?」

「うぬ、面倒見きれるのか?ミラジェーンにでも頼もうかと思っていたのだが…」

「大丈夫さ。俺の女だぜ?知り尽くしてるっつーの」

「はっはっ、そうじゃの。ほれ、起こさぬように持つのじゃぞ」

「あぁ」

俺はじいさんからアカネを抱き受けると、ギルドの皆に礼を告げながら一足先に帰宅した。



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