short story-S.D.KYO-

□君が愛しいと気づいたから
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深い深い口付けを繰り返す。
いつもは子供扱いしてるゆやを、
俺の手で徐々に女へ変える。




ー君が愛しいと気づいたからー



透き通る様に白く、滑るようになめらかで。
ゆやの肌に触れる度、己の手が吸い付く感覚を覚える。

『…あ、…んっ』

与える刺激にひとつひとつ反応し、小さく跳ねるその身体が俺の欲望を駆り立てて、より深く、より熱く互いの温度に溺れる。

『きょ、う…きょ…ぅ、ん』

「ゆや…」

最中に、決まって俺の名を呼ぶゆや。
ここに居ることを確かめるように、この甘い時間が二人のものだと浸るかのように。

ゆやの中を指で刺激しながら、無防備な胸の膨らみに触れる。先端を軽くなぞる度、また俺の名を呼び身体を跳ね上げる。

『ひゃあ…っ』

「気持ちいいだろ?」

『…っ…ぅん』

「もっと感じろ、もっと俺の名を呼べ」

言うと同時に胸の先端を舌で愛撫するとゆやの呼吸は更に激しく上がる。

『や…ぁん、狂…っ』

その声だけで俺自身も十分に反応し
一度ゆやから舌を離し、細くあたたかい膝裏を掴み上げる。

『あ、』

「入れるぞ」

『うん…』

ゆっくりと丁寧に時間をかけてゆやの中へ挿入する。何度目かになるこの行為だが、初めての夜から変わらず俺は、この瞬間に酔いしれる。
ゆやはというと、初めの数回こそ痛そうに顔をしかめていたが、今はこの瞬間からもう、甘い声を響かせる様になっていた。


「平気か?」

『ん…平気』


微笑んだゆやに安堵し、少しずつ腰を打ち付ける。同時に胸の先端を吸い上げると、ゆやの中がきゅうきゅうと締め付けを強くする。

『ゃん…っ』

「ここか?」

『あぁ…ん』

「ここがイイのか?」

少し意地悪く責めるも、限界に近づくのは俺も同じで。

『もぅ、だ…めっ』

「…俺も…限界だ」

顔を上げゆやを見ると紅く染まった頬に、そっと流れる涙が見える。

「ゆ、や…っ」

『狂ぅ』

涙を拭いながら、そっと口付けすると
ゆやの喘ぎは一層大きく、早くなり、俺の身体にしがみつく。

『あ、やぁっ…狂っ』

「っ…ゆや…」

最奥に熱を吐き出すと、同時にゆやの中が俺をきつく締め付ける。

『はぁ…はぁ…』

「すげー良かったぜ?」

『んもぅ…ばか』

繋がったままでまた口付けると
ゆやはまだ力の入らない手を必死に伸ばしてきた。
俺の指に細い指を絡ませ、そして、更なる口付けをせがむ。

「なんだ、一度じゃ足りねぇか?」

『ち、ちがうもんっ』

「そうは思えねぇ顔してるぜ?」

『ちがうもん、ただ…ただ、もっと狂に近づきたくて…』

あぁ…まったくこいつは。
どうしてこうも俺の全てをかき乱すのだろう。今まで知ることのなかったこんな感情を、人はこう言うのかもしれない。

「ゆや…愛してる」



あぁ、叶うならばどうか
今この時よ、止まってしまえ。
繋がったままの身体とこの手が永遠にほどけなければいい。



Fin

title:確かに恋だった



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