黄金色に輝く‐現在篇‐
□第壱話
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月が高く上がっている江戸
そしてこの街にある屯所
<真選組>
その屯所の縁側で1人、タバコを吸いながら座る男が居た
そいつは鬼の副長と恐れられている土方十四郎である
土方は煙を吐いた後に月をジッと目を細めながら見つめる
(明日はあいつの誕生日だな・・・)
心の中でぼそりと呟き、またタバコを吸って吐いた
そして短くなったタバコを携帯している灰皿で潰し、立ち上がった
月明かりで照らされている自分の部屋の襖に手をかけたが土方はその場で立ち止まった
下を向きながら次は口でぼそりと呟く
「約束なんて忘れてくれ・・・」
(お願いだ・・・)
そして襖を開け、中に入っていった