華鬼-舞い散る華の如く-

□16回目の誕生日
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桜咲は目の前の男に訝しげな視線を送りながら様子を伺う。

男はしばらく青くなったり赤くなったりしていたが落ち着いたのかこちらを向き真剣な表情になった。

「ほんまに、双子なんか?」

男の言葉に思い切り睨みつける。
男はそれに少し怯む。

「ええ。私達は正真正銘、双子の姉妹よ?何か問題でもあるのかしら?」

そう言ったとたん慌てた様に両手を振り

「何も疑ってなんかおらん!ただ問題はあんねん!」

その言葉に桜咲は目を細め何が問題なのかと目で問いただす。

その視線にさらに青くなり慌てると説明をしようとした…のだが、目の前の男の視線が桜咲の後ろに向けられる。

その視線をたどると、そこには制服姿の神無がいた。
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