Dote on my sister
□勉強会
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「……………」
「………………」
「………?」
珍しく机に向かう三つ子。
「アヤ兄、ライ兄、カナ兄…何してるの……?」
あまりにも珍しすぎる光景に思わず呆然としたまま質問するアスカ。
「アスカ!良いところに来た!!頼む!課題手伝ってくんねぇか!?」
「このままじゃ…終わりません…。」
「僕からもお願いしたいな〜♪」
声をかけた瞬間押し寄せる三つ子。
「お、落ち着いて?ど、どういう事なの…?」
「あのバカ弟たちはサボりの罰で課題を出されてんの。」
「っ!うるせぇなシュウ!」
話を聞いたところ、この課題をやってこなかった場合、留年確定らしい。
逆巻家にはある決まりがあって、留年した罰として『北極送り』というのがある。
昨年シュウがさせられた罰なのだが、本人いわく、『トラウマ』らしい。
「北極送りだけは嫌です…!」
「僕も〜。アスカちゃんと会えなくなるのは嫌だよー。」
「お前ら三人とも北極に行け。そして二度と帰ってくるな。」
いつもならここでケンカが始まるのだが、さすがにそんな余裕は無いようで、大人しく机に向かう三つ子。
「あ、アヤ兄、手伝おうか?」
「アスカちゃーん!ああ、本当に良い子に育って!お兄ちゃんは嬉しいよ!!」
そう言ってアスカをギュウウっと抱き締めるライト。
スパーンッ!!
「汚い手で触らないで下さい。」
レイジのハリセンにより倒れるライト。
「ライ兄!?って、兄様!」
「アスカ、そんなバカの手伝いなどする必要はありません。」
そう言うとレイジはアスカを自分の方に引き寄せ、抱き締める。
「どさくさに紛れて抱き締めんな。」
スバルにより救出されるアスカ。
「しかし…今回だけは仕方ありませんね。貴方たち!しっかりアスカに教えて貰いなさい!!」
余程緊急事態のようでオカンから直々に許可を得た。