短編

□限界
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「主様、アドロイさんが……」

悲しげな表情でこちらを見上げる双子に片手を振り、大丈夫という意を告げてから件の彼の部屋へ。その血筋ゆえか、暗がりに存在する部屋をノックし押し開けば、暗闇の中に浮かぶ赤が確認できた。フーッ、フーッと威嚇するように息を発す彼を視界、後ろ手で扉を閉めて鍵をかける。そうして彼の元へ。
まだ辛うじて意識を保っている様子の彼に小さく笑い、その顔に手を伸ばして顔を寄せた。

「グルル……ッ」

唸るような声を無視して、軽く舌を噛んでから口付ける。

「っ!」

ビクリと震えた彼は開いた口内に突っ込んだ舌先に滲む血の香りに理性を飛ばしたようだ。私の頭を固定し、引き寄せ、貪るように血の滴る舌先を己の舌で絡めとる。

「んっ、んっ……!」

彼の満足いくまで。
そう思い耐えていたら、ふと、彼は私から顔を離した。そして、ギラギラと光る赤い瞳で私の体を見下ろし、徐に衣服へと手を伸ばす。

「ちょっ、アドロ……い゛っ!!??」

ずり下ろされた衣服をよそに、さらけ出された肩に噛み付かれた。突然の奇行と痛みに唸り声を上げれば、辛うじて仕事をしている衣服の上から胸をもまれる。やわやわと、力加減をされたそれに、まだ意識あんのかなと呑気に考えた。

「アドロイ、血はやるからあんま触らないでくれないかな……」

「……」

「ああ、言葉聞こえてないのね……」

無心に肌に触れてくる彼にまさか喰うつもりじゃないだろうなと眉をしかめた瞬間、首筋に舌を這わされ「ひゃっ!?」と高い声が口から漏れた。咄嗟に口を塞げば邪魔だというようにその手を退かされ、口付けられる。
優しい、甘やかすような接物に、体が震えた。

「んっ、ふっ……ぁっ、んッ!」

いつの間にかはだけさせられた衣服をそのままに、アドロイの手が胸の先端を摘む。グリグリと潰したり擦ったりしてくる彼に、甘い吐息が口から零れた。

「は、ぁっ……アドロイっ、やめっ……ひっ!?」

すりすりと秘部を撫でられ、堪らず跳ねた。なにしてると彼を咎めようとすれば、再び口を塞がれ押し倒される。ぼふっとベッドに沈んだ体が、彼の体重と共に縫い付けられた。

「んんッ! んっ! ぁ、あっ! アドロ、そこやっ! やめッ!」

秘豆をこれでもかと愛撫される。痺れるような感覚が腰に広がり、無意識のうちに揺れるそこに彼は膨らんだ自身を擦り付けた。ズボンの下からでも分かる大きなそれにやばいと青ざめたと同時、秘豆をひっかかれ嬌声が漏れる。

「やっ、ダメだってっ! アドロイっ! いい加減にしっ、んあっ!?」

ビクリと大きく跳ねれば、フッと彼は笑った。そしてクツクツと鳴らされる喉に、私はギッと彼を睨む。

「天下の龍神も女に違いはないってか。どころか普通の奴より感度は良さそうだな。ん?」

「意識ハッキリしてるなら離したまえキミ!」

「冗談。こんなご馳走目の前にして後引けるかよ」

「ひッ!?」

引き攣った声が喉から漏れた。ぐちりと腟内に突っ込まれた指に私は「やめろっ!」と声を上げる。が、否定をこぼしたその口は塞がれ、ねっとりと口内を犯された。同時に腟内を優しく解され、息が乱れる。

「んっ! んんッ!」

「ん、はっ……そういやリックとはもうヤッたのか? 婚約者なんだろ? え?」

「はっ、ひッ……! そ、んなことっ、キミには関係なッ……! やっ!」

グッとある箇所を刺激され、体が弓なりにしないだ。「ああ、ここ?」と同じ箇所を弄られれば、「やっ、やッ!」と拒絶の声が口から零れる。

「あどろ、やめっ! ゃ、あっ!」

「おー、いい声で鳴くなぁ。こりゃ男がほっとかねえわ」

「ひ、んッ! やだ、やっ、あっ、いっ、イっ──!」

ビクリと大きく震えたと同時、下腹部に熱が溜まった。はっ、と息を吐き出せば、顎をすくわれ口付けられる。再び優しく犯される口内に、涙が出た。

「ん、ふっ」

「はっ……だいぶ解れたな。これならいけるか?」

グチグチと動かされる指が腟内から出ていき、彼はカチャカチャとベルトを外す。そうして自身を取り出すその姿に「いやだってばっ!」と叫べば、開いた口を片手で覆われ、そのまま後頭部を枕へと押し付けられた。「大人しくしてりゃ酷い目にはあわせねえよ」とニヒルに笑う彼は、そのまま私の足を器用に抱えあげると、自身を私の秘部へと押し付ける。ズッと突っ込まれる大きなそれに、喉から引き攣った悲鳴が零れた。
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