短編
□なんだって
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「ひっ、ふっ、んやっ！！！」
激しく腰を打ち付ければ、白い喉を晒し、彼女は弓なりに体をしならせた。抱えあげた足がびくつくのを尻目、ガリッと秘豆を引っ掻いてやれば「ひゃあっ！？」と高い声が漏らされる。
「やっ、いー、やめっ！！！」
「めちゃくちゃにしろと言ったのはあなたですよ。観念してそのまま喘ぎなさい」
「あ、やっ！ やだっ！ 頭、おかしくなっ！」
強い快楽は時に恐怖を生む。
現状それだろうな、なんて思考しながら、少し安堵させてやるためにも唇を重ねる。そうして優しく口内を犯せば、ぎゅうっと腟内(ちつない)が締め付けられた。相変わらずこういうのには弱いらしい。少し落ち着いた様子の彼女から口を離し、再び律動を再開する。
「ふっ、あっ、んあっ！」
「はっ、悦さそうですね。良かったです」
「ん、ふっ、イーズっ！ もっ、だめっ！」
「ああ、イきますか？ いいですよ、イって」
ガツガツと貪るように律動を繰り返せば、彼女はキュッと唇を閉ざして大きく震えた。共に腟内も強く締め付けられ、僕も耐え切れず射精してしまう。
「……まだいけますね」
一応確認。
彼女は「まだまって……」と弱々しく告げた。
「イったばっかはやだ」
「わがままですね」
「誰のせいでこんな……ひゃっ！？ ちょっ、まだだめだってっ！ あ、あっ！」
問答無用で動いてやれば、中に欲を吐いたことも相まって滑りの良い腟内がこれでもかと僕自身を締め付けた。その丁度いい心地に満たされるまま彼女を犯せば、彼女は「う、あっ」と意識を飛ばしかけながら快楽に震える。
「主様。意識飛ばさないでください」
「や、んっ！ あっ、ああっ！ やっ、らめっ、やっ、うあっ！」
「気持ちいいのはわかりましたから早く戻ってくる」
ペシペシとその頬を叩き、意識をこちらへ向けさせた。それによりなんとか戻ってきたらしい彼女を責め立てれば、嬌声をあげて彼女は達する。早いそれに、無視して腰を動かし続け、彼女が強い快楽に泣き出したところで僕も達して動きを止めた。ポロポロと涙を流す彼女が、僕を睨む。
「……いい気分です」
「このっ、鬼畜っ！」
「なんとでも。ほら、泣いてないで後処理しますよ。そろそろミトスたちも風呂から上がる頃でしょうし……」
「うっ、ばかっ、あほっ、まぬけっ！」
「好きなくせに何言ってんですか」
「君が好きなわけじゃないっ！ 私はっ！ ……あ」
パッと口を塞いだ彼女に顔を寄せる。「言いましたね？」と低く告げれば、サアッと彼女の顔から血の気が引いた。
「……今夜は寝かせないのでそのつもりで」
一言告げ、テキパキと後処理をして衣服を整えてから、「あ、あの、イーズ……」と青ざめる彼女の衣服も正す。ついでに部屋も綺麗にしてから立ち上がれば、キュッと服の裾を摘まれた。振り返れば、「ち、違う、今のは……」と狼狽える彼女がそこにいる。
「……知ってますよ、あなたの気持ちくらい」
そう。だから僕はその気持ちを利用するのだ。あんな男に負けている事実は腹立たしいが、それでも彼女が僕のものになるならなんだっていい。どんな手も使う。もう、後悔はしたくないから。
「リレイヌ、愛してますよ」
そっと微笑めば、彼女は情けない表情で赤くなる。その姿に優越感を感じながら額に口付けを落とし、「行きましょう」と彼女を立たせた。僅かにふらついたその背を支え、共に部屋を後にする。
そう、あなたが手に入るのなら、なんだって……。
僕は隣を歩く彼女をちらりと見てから、心の中で舌を打った。