ブラコンshort
□弥ちゃんの日常
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今日はみんなに、ボクの一週間を見せてあげるね!
まずは月曜日からだよ!
―月曜日―
朝起きてリビングにいくとお姉ちゃんがうーくんといっしょに朝ご飯を作ってくれてたんだ。
んーいいにおい!ボクお腹空いちゃった、はやく食べたいなぁ…。
「あ、弥ちゃん!おはよう」
弥「お姉ちゃんおはよう!」
「まだもう少しかかるから先に食べてていいよ」
お姉ちゃんはニコッと笑ってキッチンに戻っていった。テーブルの方に向かうと、かーくんとゆーくんとすばくんがいた。すばくんはいつもみたいにご飯を大急ぎで食べてる。チラッとキッチンの方を見るとちょっとだけ忙しそうなお姉ちゃんとうーくんがいて。
ボクはタタタッと走ってお姉ちゃんのとこに行った。
弥「おねーちゃん!ボク何か手伝えることある!?」
ボクがそういうとお姉ちゃんは目を少し丸くしたあと、さっきと同じように笑って言った。
「じゃあこのコップを昴さんの所に持っていってくれるかな?」
弥「うん!まかせて!」
お姉ちゃんからガラスのコップを両手で受けとってすばくんのところに持って行くよ!
ガラスだからおちついて…ゆっくりね!
昴「弥、ありがとう」
はい、って言って渡したら頭を撫でられながらそう言われたよ!
「弥ちゃんありがとう!」
その後来たお姉ちゃんにもありがとうを言ってもらえてすごく嬉しくなったんだ!その日は1日ニコニコ笑顔だったよ!
―火曜日―
帰りの会が終わって、みんな遊ぶ約束をしたりしてたけど、ボクはランドセルを持って急いで教室を出た。遊びたいけど今日のボクは早く帰らなくちゃいけないんだ!
弥「速くしないと先に帰ってきちゃうもんっ…!」
ボクはひたすらに帰り道を走った。
―――…
弥「はぁっ…はぁっ…!」
な、なんとか間に合ったみたい!リビングに言ってみると、あーくんとつーくんが2人で本を音読してる。ボクが帰ってきたのに気づいてこっちを向いた。
椿「弥どーした?そんなに急いで〜」
弥「お迎えするんだ!」
梓「誰を?」
弥「お姉ちゃんのことだよ!」
そう言ってからボクはランドセルをその場に置いて玄関の方に向かった。
あ、エレベーターの動く音がする!お姉ちゃんが帰って来たんだ!
椿「俺も弥と名前ちゃんのことお迎えする〜!」
弥「つーくんはいいよ!」
ボクが毎日お迎えするんだもん!このために毎日早く帰ってきてるんだからね!
梓「椿、弥をいじめないの」
椿「なんだよ梓〜」
その時、玄関のドアが開いて入ってきた。でもボクより先につーくんの方が飛びついたのが速かった。
せっかくお姉ちゃんのために早めに帰ってきたのに…つーくん…!
「弥ちゃん?どうしたの?」
しょんぼり俯いてたら、頭の方からお姉ちゃんの声が聞こえてきたから顔をあげた。そこにはお姉ちゃんがいて、つーくんには抱きつかれてなかったよ!
弥「あれ?つーくんは?」
「椿さんはあっちだよ!」
苦笑いをしたお姉ちゃんの指差しした方を見ると、ゆーくんに抱きついてるつーくんがいた。
あ、先に入ってきたのはゆーくんだったんだ!よかったぁ、僕がお迎えできて!
弥「お姉ちゃんおかえり!」
「ただいま、弥ちゃんっ」
ギュッと抱きついてそう言ったら、嬉しそうな顔をしてくれた。
―水曜日―
休み時間にリカちゃんが来て、ボクに言った。
リカ「弥くん最近良いことあったの?」
弥「どうして?」
リカ「ずっとニコニコしてるから!」
ボクそんなにニコニコしてたんだ!お姉ちゃんのこと大好きだもんね!
リカ「好きな人でもいるの?」
弥「うん!大好き!」
リカ「じゃあ良いこと教えてあげるね!」
リカちゃんがボクの耳に顔を寄せて内緒話をした。
……そっか、喜ぶんだ、お姉ちゃん…!!
弥「うん!ありがとうリカちゃん!」
リカ「それをやればイチコロよ!」
パチンとウィンクしたリカちゃんは、なぜか別人に見えた。
―――…
弥「お姉ちゃん!」
「弥ちゃんどうしたの?」
弥「これあげる!」
新聞紙で包んだお花を両手でお姉ちゃんに渡すと目を大きくして驚いてくれた。
「このお花、どうしたの?」
弥「土手に咲いてたの!綺麗だったからお姉ちゃんにあげようと思って!」
「ホントに!?ありがとうー!かわいいお花だねー!」
リカちゃんが教えてくれた。
『女の子は、綺麗なお花を渡すと喜ぶんだよ!』
お姉ちゃんは嬉しそうだ。
「花瓶にさして飾っておくね」
弥「うん!」