黒バスshort

□最後のオチは?
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鋏を取り出し大輝の前で一振りする。毎日といである僕の鋏は今日も一段と切れ味が良さそうだ。かすり傷をつけるだけならかまわないだろう?だってちふゆの聖域に手を出していいのは僕だけのはずだ。その僕でも簡単に手を出すことははばかれるのに。にもかかわらずこいつは普通に手を出した。ならばその分の罪を償うべきだとおもわないか?鋏をシャキシャキと動かす僕を見て必死に言い訳をする大輝。さっき黙っていろといったのに。聞き分けの悪いやつだ。



青「名前っ、お前誤解するような言い方すんなよ!俺が殺されんだろうが!」

赤「大輝は黙っていろと言っただろう。で、名前どうしてそうなったんだ。」



大輝を黙らせて名前に聞くと、彼女はため息を一つ吐いて続けた。



「お昼ご飯食べてたらこいつがいきなり「俺らが住んでる県って女子の平均バストBなんだぜ」ってドヤ顔で言ってきたのよ。」

赤「……それで?」

「そんなんしょうがないじゃん!って言ったら、「でかい奴がもっとでかくなればいいんだなっ」っていって胸揉んだの!!」



どこをどう取っても悪いのは大輝だな。第一に公共の公衆の面前でその一言を発したところ。第二に見知っているクラスメートが居るなかで聖域である彼女の胸を触ったことだ。本当なら鋏で一片の固まりも残さずに切り刻みたいところだがあいにく彼女の目の前でするわけにもいかない。今回だけ大輝の処罰は軽めにしておくか。



赤「大輝、この分のペナルティーはいつものメニュー×5倍+して外周20周だ。」

青「はあっ!?おい待てよ!メニューにはもう外周10周が組んであるっつーの!っつか何で5倍なんだよ!」

赤「僕の真横に止まらなかっただろう?その罰だ。」

青「あれはこいつが突っ込んでこなきゃ止まれてたんだよ!」


「男なら正々堂々と男らしく認めなさいよ!」

青「俺のせいじゃねぇだろうが!それに赤司は誤解してんだよ!」

赤「僕は現状把握からしてお前が悪いと理解しただけだ」



(キーンコーンカーンコーン♪)



「あ、予鈴鳴った。戻らなきゃ。」

青「まじかよぉぉぉ〜〜…。」



言い足りなさそうな顔の大輝をほったらかして彼女が僕を見てなぜか笑った。その笑みの意味が分からない僕をよそに、彼女の口から衝撃的な一言が響く。



「征十郎が誰と勘違いしてるのか知らないけどさ、大輝に胸揉まれたの私じゃなくて、さつきだよ?」



ニヤッと笑った彼女にすべてを持っていかれた気がした。



(ま、揉まれたのが私じゃないにしろ女子として許せなかったしね。利用させていただきました(笑))
(ほら誤解だっただろうがー!)
(……名前、大輝に付けた外周20周を君に付けることにするよ)
(私はしがない男子バスケット部のマネージャーなんですが!?)
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だらだらしちゃったな。

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