黒バスshort
□とある昼休み。
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「んーっ!お昼休みだぁーっ」
4限目の予鈴が鳴ったとともに大きく身体を縦に伸ばした。半日座りっぱなしってのは身体にこたえるな〜。誰かさ、椅子に長時間座っててもお尻が痛くならない方法を編み出してくれないかね。出してくれたらお返しにどんなことでもしちゃうんだけどなー。
なんて思っていたら、ひょこっと目の前に現れた水色の髪。
「おっ、これはこれは。さっきの古典の時間に完璧な答えを張り出し先生を完膚なきまでに叩きのめした黒子くんじゃないですか」
黒「あれは分かった問題だったんです。そしたら先生がムキになってしまってああなってしまいました」
「先生最後のほう涙目だったからね。」
見てるこっちがかわいそうって思ってしまったよ。文系に長けてる黒子くんだし。でもよく黒子くんが認識できたな。いつもスルーされてるのに。
黒「あぁそれはですね、僕が名前さんをガン見していたからです。」
「…色々ツッコミたいけどあえてスルーするね、うん。」
黒「先生に見つかってしまったので当てられました。」
「それは自業自得って言うんじゃないかな?」
変なフラグを立てられる前にボキボキに折りたいところだ。普通の女の子だったらもう勘違いしちゃってるよこれ。
黒「そんなことより名前さん。さっきの授業頑張ったんで僕のこと誉めてください。なんなら頑張ったご褒美として名前さんの今日のパンツを見せていただけませんか?」
「ちょっと待て黒子くん君は今までそんなキャラだったか?自分の設定を間違えちゃいかんよ」
フラグ折ろうとしたけど私にはそんなことできないようです。もうすでにフラグ立ってましたから手遅れです。そして無表情ながらも少し微笑んでいる黒子くんも手遅れです。こんな状況どうしろって言うのよ!
黒「僕は元々こんなキャラですから。それより名前さんのパンツをいただいてクンクンしたいです。今すぐにいただいてよろしいですか?」
「何もよろしくないってかこっちくんなぁぁっ!」
黄「ちふゆっちぃぃぃーっ!」
「ぐはぁっ!?」
ジリジリと迫ってくる黒子くんからなんとか遠ざかろうと後ずさっていたところで、背中に何かがドンッと張り付いてきた。
どうして毎回彼は急なのだろうか、何回言っても聞かない。
「黄瀬くんいきなり抱きついてこないでって何回もいってるでしょ、君は人の話を聞いてないのかな?」
黄「だから今回は今から抱きつきますって言う意味も込めて名前っちの名前を呼んだんス!気づかなかったっスか?」
「気づくわけないでしょーに!どっかの誰かさんみたいに心が読めるわけでもないんだからさぁ!」
黒「黄瀬くん今すぐ名前さんから離れてください。彼女のそばにいて匂いを嗅いでいいのは僕だけです。」
「なに真面目な顔でそんなこと言っちゃってんの!?バカなの!?アホなの!?なんなのっ!?」
黄「いくら黒子っちのお願いでもそれはムリっス。一秒でも長くひっついていたいんで」
「そんなこと公衆の面前で言わないで欲しいよね。黒子くんはまだミスディレ使って変態発言隠れてるけどさ、黄瀬くんはオープンなままなんだから」
そして周りにいる女子たちから伝わってくる恨みの眼差し。体にブスブスさされて穴空いちゃうんじゃないかってぐらいに鋭いよ。ほんとどうしてくれんだよこの状況。
ってか周り誰もいねぇー!皆巻き込まれたくないがために半径2メートルいないは私たち以外誰もいない。孤島みたいになってるよ。可哀想な目で見るなら誰か助けてくれよ!
黒「名前さん何を探してるんですか?もしかして僕のパンツを探してくれてたりするんですか?でも大丈夫です今ちふゆさんの机の上にありますから!」
「おいおい今聞き捨てならない言葉が聞こえたぞどういうことだオイコラ」
黄「ちふゆっちなんか香水のお腹プニプニしてて触り心地いいっス!胸揉んでもいいっスか!?」
「それは侮辱してんのか黄瀬くん。っていうかどうなったら胸を触るという思考回路に陥るんだこの駄犬がぁぁぁぁっ!!!!」
だ、誰か助けてください。
切実に。
(何をやっているのだよお前ら)
(あっ、緑間くんっ!)
(緑間っち邪魔しないで欲しいっス!)
(そうですよ、ツンデレメガネは引っ込んでてください)
(酷い言われようなのだよ!)
(そんなことどうでもいいから助けろや!!!)
終われ。