シリーズ

□03
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合格通知を本人様からいただいてから、軽い点滴を受けて退院できた私は今自室で課題を終わらせるのに励んでいる。――――――その課題とは。



『俺達の作曲家…とは言ったがお前はまだ正式的にそう決まったわけじゃない。』

『今から一週間以内に、ボクたちへのイメージソングを作ってね』

『………それで合格なら正式に作曲家として活動してもらう。』



そう言われて数日が経っていた今日。そろそろ形にするためにイメージを固めていく。個人個人のイメージが強いからグループのイメージをまとめるのが大変だったけど、なんとかうまくいった。
そう思ったとき、ガチャッと部屋のドアを開けて誰かが入ってきた。とりあえず今あるイメージを譜面に起こさないと…!きっとお姉ちゃんだろう。書こうと思ったその時気づいた。お姉ちゃんなら必ずノックするはず…。振り向くとそこにいたのは、



「なっ、ななななんでこんなとこにHE★VENSのみなさんがっ!?」

瑛「俺達が入ってきたのにも関わらず知らない振りをするとは良い度胸だな。」

「ちっ、ちち違うんです!知らない振りをしてたわけじゃなくて姉が入ってきたと勘違いしてただけでっ…!」

ナ「ってことはアンタあの子に対してそんな態度でいるってこと?」

「そんなことあるわけないじゃないですかっ!あれは譜面に起こしてて集中してたからですっ!」

綺「……でもそれはよくない。」

「…はい、気をつけます。」



常識人の皇さんにいわれたら素直に頷くしかないね。でもノックもせずに入ってくるのは止めていただきたい。もし私が着替えてたらどうするんですか!…なんて言えるはずもなく。心の中に留めて置くことにした。



「…そういえばみなさんどうしてここに?」



どうして家が分かったのかという質問はあえてしない。調べればすぐに出てくるだろうし。



瑛「お前が曲作りに行き詰まっていると思ったから来ただけだ。ま、こんな課題もクリア出来ないようじゃ正式なんてあるわけないが。」


ナ「ということで、スーパーアイドルの僕達に相談してみなよっ!ま、簡単に正解なんてあげないけど。」

「あ、あの〜」

綺「……遠慮する必要はない。」

「いや、そうじゃなくて…」

瑛「今だけだぞ。さっさと聞け。」

「だから!私もう曲は出来てるんですっ!」

「「「………は?」」」

「さっき言ったじゃないですか。譜面に起こしてたって。一通り曲はできたので大丈夫ですよっ!」



そう言い切ると、三人は目を見開いて明らかに驚いていた。そんなにびっくりするようなことなのかな…課題終わらせたのが。




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