シェアっちゃおーぜっ!
□04
1ページ/6ページ
とりあえず、すたーりっしゅのみんなとかるてっとないと?(後で教えてもらった)のみなさんはなんだかんだと言い合いをしながらしっかり者の翔くんと藍くんに連れて行かれました。…うん、私もこれを機に少しでも良いからアイドルを勉強しようかな。女子高生として常識なんだよね…たぶん…。
?「次、僕たちいいかな?」
「あっ、はいっ!よろしくお願いしますっ!」
考え事をしていた私の頭に聞こえてきた優しそうな声。その人につられてこれまた大人数のみなさんが来てくださいました。名前覚えるの頑張ろう。
?「近くで見るとかわいさが倍増だねぇ。食べちゃいたいくらいだよ」
?「またあなたはそんな破廉恥なことをっ…!」
?「まぁまぁいいじゃない?ぜひお近づきになりたいわ〜。」
?「お兄ちゃんって読んでもらおーっと」
?「そんなことさせるわけないでしょ。」
?「ったく椿は相変わらずだな…!」
?「ちふゆちゃんの髪…キレイ…」
?「…(早くバスケの練習を…。)」
?「庭園行ってみたいな」
?「俺と…同い年…!」
?「さっさと終わらせようよこんなの。休みたいし」
?「お姉ちゃんっ!」
おぉー…!これは様々なタイプがたくさんいるっ…!お兄さんから男の子まで幅広いな…!
?「では生まれた順で自己紹介をしていきましょう」
?「じゃあ僕からかな?」
あ、優しそうな人だ。顔つきから物腰まで柔らかい印象を受けた。彼のそばには小さい男の子がいて、私と目が合うとニコニコ笑ってくれた。
雅「じゃあ長男の僕からだね。名前は、朝日奈雅臣。皆家族だから名前で読んでほしいな。」
「雅臣さんですね!分かりました」
雅「良い歳したおじさんだけどよろしくね。ちなみに僕医者なんだ、だからもし身体に何かあったら聞いてね。まぁ…小児科なんだけどね」
「お医者さんなんですか!」
おっとりした人だから保夫さんかとおもってた。でも小児科の先生かぁ…子供に囲まれた雅臣さんかわいいかも(笑)
雅「医者っぽくないよね。頼りなさそうだもんね」
苦笑がかった笑みで私に言う雅臣さん。今私が笑ってたの見て誤解しちゃったかなっ…!私は慌てて雅臣さんに訂正した。
「違うんですっ。その事で笑ってたんじゃなくて、雅臣さんが子供に囲まれてるところ想像して微笑ましくて。」
雅「あ、そうだったんだ…!」
「はい。子供と凄く仲良さそうにわらってそうなので」
雅「そっか…。もし、体調で何か異変があったら言うんだよ?小児科だけど、大体分かるから。」
「はい。そのときはよろしくお願いしますね」
優しく笑う雅臣さんに釣られて私も笑うと、ポッと赤くなった彼の顔。それと同時に服を引っ張られる感覚が。その方を見てみると、男の子が私の服の裾をかわいい手で引っ張っている。
かっ、かわいいっ…!!
?「名前お姉ちゃん、どうしてまーくんのお顔赤いの?」
「ん?んー…?」
雅「こ、これは暑いだけだから気にしなくていいよ。弥、僕は大丈夫だから」
?「そっか!」
お花が咲いたようにパッと明るい笑顔を向けてくれた。かわいすぎる!癒し系男子の代表格だよもうかわいいよーっ…!ぎゅーってしてもいいかなっ?でもそんなことしたら迷惑かなっ?でもとりあえずは自己紹介しなきゃだしっ…!
うずうずしていると彼がはてなマークを頭に浮かべて私を呼ぶ。
?「名前お姉ちゃん?」
「いっ、いや…その…」
?「ねぇねぇまーくん!ボク今自己紹介したい!」
雅「今かぁ…。でもね、弥は生まれたのが一番最後だから、次は右京の番になるんだ。だから…」
?「やだやだやだっ!今したいっ!まーくんのあとにしたいっ!」
雅「わ、弥…!」
?「弥だけ先にしちゃってもいいわよ?結局は自己紹介しなきゃなんだから」
?「そうだよ雅臣兄さん。お楽しみは後に取っておくのも…ね。」
雅「そうだなぁ…右京、それでもいいかな?」
?「構いませんよ。基本的な順番は変わりませんから」
雅「じゃあ弥してもいいよ。」
?「ありがとう!まーくんきょうたん!」
コロコロと表情が変わる彼を見ているのは楽しい。それに、兄弟の皆に愛されてるのが伝わってきて私も嬉しくなれる。
私に向き直った彼がすぅっと息を吸った。
弥「初めまして名前お姉ちゃんっ!ボクは朝日奈弥!小学生五年生ですっ!よろしくお願いします!」
「うん、こちらこそよろしくねっ!」
弥「うんっ!」
元気いっぱいに返事をしてくれた弥ちゃんから私に抱きついてきてくれた。淡いピンク色の髪が揺れて、腕にかすめる。腰に巻きついた腕が温かい。…うん、とてもかわいい。