捧げ物

□乱闘しながら…何をする?
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始まりは、マスターの一言だった。


「最近の乱闘、マンネリ化しててつまんないからさ、しりとりしながら乱闘してくんない?」


勿論、この後例によって例の如くスマブラメンバー達によって粛正されたが、それでもマスターの考えは揺らがなかった。
そして粛正を執行した次の日、マスターの考えた『しりとり☆DE★大乱闘』が行われる事になったのだ。










「はーい、というわけで『しりとり☆DE★大乱闘』のルール説明から始めたいと思いまーす!!」
「ねぇクレイジー、あのアホ黙らせらんないの?」
「勿論昨日の内に黙らせようとしたさ、でもあのアホこういう時に魔法使ってきやがってな。おかげで突き指した。」
「わぁ何それチートかあの野郎、クレイジーの指突き指させるとか最早死罪に値するね!」
「殺っていいぞネス、俺が助太刀しよう。」
「そこ!人に聞こえる声で不謹慎な会話しない!あとクレイジーの突き指は原因私じゃないからね!?」


自分を(マスターの人権も無視して)殺そうと目論む二人を黙らせ、マスターは一度咳払いをする。そして明るい声でルール説明に入った。


「ルールは簡潔に言えば乱闘しながらしりとりするだけ!とっても簡単!!でも細かいルールがあるから良く聞いてね!!」


そう言うと、マスターは指を鳴らしてスマブラメンバー達の前に巨大なスクリーンを出現させた。スクリーンに映っているのは、ステージ『終点』でずっと待機させられていたマリオとカービィだ。
二人は何とも暇そうな顔で互いにステージの端まで移動し、マリオはファイヤーボールを、カービィはファイナルカッターを中央に向けて打ち続けているというよく分からない光景が映っている。
これには、他のスマブラメンバーも脱力せざるを得なかった。


「ちょっ…マリオにカービィ!!待機させてたのは悪かったけど、その乱闘は酷くない!?」


すると、スクリーンの向こうからマリオの怒鳴り声が響いた。


『喧しいわこのクソ右手!いきなり緊急事態だとか言われてまさかダーブラ共が攻め込んで来たか!と思って来てみりゃあ、こんな何もねぇステージに閉じ込めやがって!!』


続けてカービィの声が。


『僕もマリオと同意見!なんでわざわざ終点にした訳!?待たせるならもっと楽しいステージ用意しといてよね!!』



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