黒バスboys.

□未来の僕らは/黒火青
2ページ/4ページ


「See you tomorrow,Taiga.」
「Good bye,John.」

俺は持っていたコーラを一気飲みする。
今日のトレーニングは全部終わった。
これから家に帰って寝るか…

腕時計は夜の23時を少し回った頃。
大きなあくびを1つして空いたコーラの缶を
廊下脇のゴミ箱に投げ入れた。
缶はふちに一旦当たり中に入っていく。

「Are you still a pro,Kagami?」
(おいおい、それでもプロかよ火神)

癪に障る言い方と、俺を火神と呼ぶ奴は
NBAには一人しかいない。
俺は溜め息をついて向き直った。

「You have a way of speaking which is
irritating as usual,Aomine.」
(お前は相変わらず癪に障る言い方ばっか
するよな、なぁ青峰)

皮肉を言ったつもりが青峰は笑う。
そして俺の肩に腕を回した。
確かコイツが俺の肩に腕を回してきたのは
桐皇対誠凛の初試合の時もか。
俺は舌打ちして腕をふりほどく。

「暇なら飯付き合え、飯」
「一人で行ってろ」
「テツのことなんだけどよ」

背を向けポケットから車の鍵を取り出すと
青峰の口から懐かしい名前が出てきた。
俺は一瞬で、高校時代のことを思い出す。
黒子…あの後連絡はとってない。

「ま、日本に関する話にちっとテツの話が
絡むだけだけどな、飯付き合うか?」

そう言う青峰の顔が気に入らねぇ。
ただそれも今に始まったことじゃねぇし。
NBAに入ったばかりの頃よりマシだ。
お互いに少しはカドがとれてきた。

俺は頭をがしがしとかく。
青峰はと言えばもう玄関を出ていった。
まだ行くなんて行ってねぇけど。
仕方無しに追いかけてやる。

「おい待てよ青峰」
「お前の車乗っけろ、酒呑むと思うし。
バイクは明日の朝取りに来っからよ」

俺は大きく溜め息をついた。
もうこのパターンには慣れっこだ。
俺は呑めず、青峰は結局うちに泊まり、
明日の朝も俺の運転になる。
分かっているから何も言うまい。

「はぁ…マジお前最悪、乗れよ」
「夜のバイクは寒ぃから嫌なんだよ」

まぁ、下手にバイク乗られて風邪とか
事故りましたとかシャレになんねぇからな。
俺は青峰が助手席に乗ったのを確認すると
最寄りにある行きつけの店に向けて
アクセルを踏みハンドルを切った。

「お前も車にすればいいじゃん」
「車はお前がいるから足りてるっつの」
「パシんなよ、てめぇ」

車のエンジン音と車の中にかかる最近の
お気に入りの洋楽が静寂を邪魔する。
最近になっちゃコイツと無言の時間なんて
別に気まずいもんでもなくなってきた。
と、青峰が口を開いた。


「で、俺からの提案なんだけどよ…」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ