進撃の珈琲


□天然部下と人類最強
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俺の班ではないが、ハンジ班所属の俺の部下。恐ろしくド天然なこの女の、何に惹かれたんだろうか。



『へーちょー、壁外調査の報告書ですー』

「…ああ、そこ置いとけ」

『はーい』


喋り方がアホっぽいが、実戦では頭がキレるし立体起動装置の扱いも上手い。報告書も完璧だ。このハル・アルバーンと言う女は、なかなかに優秀な部下である。



『へーちょー、見てくださいよ〜これ、可愛いでしょ?』

「…なんだ、これは」

『髪留めですよー!』


まぁ、確かに…悪くない。わざわざ俺に見せる為に外した髪留め。長い髪を留めるハルの仕草も良いが、小さな花があしらってある髪留めは、ハルの雰囲気に合っている。


「…似合ってるな」

『そうですかー?でもこれくれたのエレンなんですけどー、エレンも似合ってるって言ってたので似合ってるのでしょーね』

「…は?」

『え?やっぱり似合ってないですか?』

「いや、似合っている。だが、それは自分で買った物ではないのか?ハルよ」

『えー?違いますよ?エレンがくれたんです。でも私、誕生日でも何でもないのに…何故くれたんでしょう?』

「…知るか」


確かにこの髪留めは似合っている、が。エレンが贈った物だとわかると髪留めの評価が下がった。…チッ。エレンも狙ってやがるのか。


「ハルよ、今欲しいものはないのか?」

『今ですかー?うぅん、そうですねぇ〜。珈琲が欲しいですねぇ』

「…そうか」


そうではない。今この瞬間欲しいものじゃなく、実用品で欲しいものを聞いたんだが…。



『でもー、へーちょーとこうやってお喋りする時間がもうちょっと欲しいかもですね〜』

「!フッ…そうか」


表情の乏しい俺だが、少し、口角が上がるのがわかる。

『!…もう1つ、欲しいものありました〜』

「?…それはなんだ?」

『へーちょーの笑顔です!』


他意はないんだろうが、嬉しい事をサラッ言ってくるハルに、更にハマったのは言うまでもない。





end


(ハル、俺も欲しいものがある)
((?…何が欲しいんですか?))
(お前だ)
((?私は、貴方に心臓を捧げたんですよー?貴方のものでしょう?))
(////…そうだな)


本当に終わり!
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