テニスの王子様

□柳、合宿所にて
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【好きという言葉を使わずに愛情を伝える】

合宿所にて

「もしもし、柳だが」
『蓮二!今日はもう練習終わったの?』
「ああ、今日は生憎の雨で、中で筋トレがメインだったからな」
『お疲れ様。それにしても蓮二から電話なんて珍しいね』
「そうか?お前との電話は六十パーセントが俺からだが」
『あれ、そうだっけ』
「そうだ」
『それよりさ、今日は月が綺麗だね』
「……俺はお前の為なら死んでもいいと思っているが」
『まさか返してくれるとは思わなかったよ』
「フッ、俺が気付かないとでも思ったのか?ちなみに今日は全国的に天気が悪く、綺麗な月を拝めるところはほぼ無いに等しい」
『敵わないなあ、蓮二には』
「……明日、合宿所の近くまで来てくれないか」
『え?いいけど』
「昼の休憩時間に会いに行く」
『でも練習きついんでしょ?せっかくの休憩時間なんだから休んだ方が、』
「いや、大丈夫だ。距離もそこまで離れてはいない」
『うーん、じゃあせめて夜』
「駄目だ。夜は暗いし、駅までは結構距離がある」
『えー、でも』
「じゃあ会うのは諦めるか」
『わかりました昼に行きます』
「物分かりがいいな」
『……悔しいなー』
「フッ、それでは明日、待っているぞ」
『はいはい、おやすみなさい』
「ああ、おやすみ」
 

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