PHOENIX MYTHOLOGY～転生神話～
□Ⅰ～始まりの陰謀～序章
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『…ス、あなたは頭…神の…を頂いた子。
だからリー…、あなたは…に負けずに生き延びなければいけない』
女は眠りかけの少女にそう訴えかけている。
しかし眠りかけの少女は睡魔に勝てずに下がっていく瞼を懸命に動かそうとする事で精一杯であり、その耳に女の言葉は届いていないようだ。
しかしそんな事も気にせずに女は更に少女に語りかけている。
『あなたの……力はどの国王達も欲しがるでしょう。
けれどこれは決して忘れないで。
顕現した力の事は本当に信頼のおける王にしか告げてはなりません』
女は愛おしそうに少女の頭を撫でる。
豪華な天蓋付きの寝台や調度品、女の服装からして、ここはかなりの屋敷だということが容易に想像がついた。
『かぁ…さ…ま。…泣いて…いらっしゃるの？
何か悪い事でも？』
天蓋付きの豪奢な寝台に横になり、先程から懸命に瞼を動かし睡魔と戦っている少女は自分の母親を見上げ今にも消え入りそうな声音でそう落とした。
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