プレゼント
□愛のうた
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深紅の桜花・椎奈様より。
愛のうた
「えっと…この手紙によるとここでいいんだよなあ。ったく、癸生川のヤツ、何でこんなところに呼び出…うわああっ!!!」
あたりを見回しながら歩いていると、急に視界が強制的に下りた。
―――落とし穴。
しかも僕の身長をしっかり計算した深さ。爪先立ちでやっと肩がでるくらいの深さの穴。
「あー、見事にひっかかっちゃいましたね〜。」
あたふたしていると、地上から伊綱クンが見下ろしている。
「た、助けて…。って、その言い方はわざとって事。?何で?」
「知りませんよ、先生がやったことですから。」
ニコニコしながら伊綱クンは答えた。
一体癸生川は何を考えているんだ?
―――突如高笑いと共に地上に現れる…癸生川?!
こいつ、今空を飛んでこなかったか?
「おお〜。見事に生えてるぞ。ではこの帽子をかぶるのだ!」
そういい終えると同時に妙に先が細くて長くてとんがった帽子らしきものをかぶされた。
「本当ならこれで数日このままなのだが、時間の都合でなしっ!だからこれを飲むのだ!」
有無を言わさずに謎の液体
を渡される。
「これは…なんだ?」
「大丈夫!栄養剤だ!さあ飲む、飲め、飲もう!」
手に持った容器をぐいぐいと頬に押し付けられる。
「わ、わかったから…のむから…」
じゅる…じゅる…
やけに吸いの重い栄養剤だな…
「これは…なに?」
「えーっとですね。『どろり濃厚栄養ドリンク』って書いてありますね。大丈夫ですよ、とりあえず人間用みたいですから。」
伊綱クン…そんな淡々と言わなくていいよ…
「飲んだな?飲んだぞ!では引っこ抜かねば!とうっ!」
すぽっ!
何とか出ていた腕を掴まえると一気に地面から引っこ抜かれた。
「ああ、花がない。伊綱くん!花をイクルミンの頭に!さあ、僕のために運んでくれ!戦ってくれ!増えてくれ!そして食べられるのだ――――!!!」
金魚鉢みたいなヘルメットを被った癸生川の指差した先には…!!!なんだあの謎の巨大生物!
「い、いづなクン…?!アレは…何?」
「さあ?何でしょう。ただ先生なら異次元
ぐらい簡単に繋げられそうですよね。宇宙船のパーツの為、頑張ってくださいイクルミンっ♪」
「えっ?宇宙船って…何の話?」
「何を騒いでいる?さあイクルミン!あの生き物を倒して奥にある宇宙船のパーツをとってくるのだあ!あひょ――――!」
ぴ―――っ!と笛を吹いたあと、
「黄色イクルミンは高く飛ぶ―――――っ!」
うわああああああああああああ(注 生王の悲鳴)
癸生川が力いっぱい…僕を謎の生物目掛けて投げつけた…
了
1万打おめでとうございました!(^_^) 蓮都
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