Non volevo feriti.







寒空のした、僕の一歩は途絶えた。
木枯らしと一緒に届いた声は、春の知らせではなかった。

ただ僕がしてしまった結末の知らせだった。



ただ愛しくて二人で巻いた赤い糸を、
断ち切るのなんて自分たち次第って誰よりもわかってるつもりだった。

あの日に忘れてきた愛しさを思い出したから、口にした正直な言葉。

走り出しても、真っ白な世界。
雪にかき消された世界を取り戻すには大要が必要だった。
そんな真っ白な僕の心の中に太陽はいなかった。

月明かりが、淡々と雪を凍らせてゆく。
降り積もらせては、その景色を白く染め上げてゆく。

君の足跡が消えてしまわないように、僕はひたすら走った。
自分の知ってる道だけれど
君がいないか、走り回った
ひたすら走り回っている、今も。

会えないなんて寂しいね。そうやって二人で交わした笑顔がぽつり、ひとりぼっちになった。
あなたがくれたすべてを、取り返したくて僕は毎日歩いてる。

諦めるなんて勇気無くて、ただ、ただごめんと項垂れるだけの僕でごめんね。

強くて勇気があったら、こんなことしてないよね。

もしも歌が歌えたら
もしも絵が描けたら

そうしたら僕は全てを貴方に綴ろう。

そうしたら本当の媒体になって、彷徨っていられる。

誰かの声になって
誰かの音になって
誰かの心になって
誰かの涙になって
誰かの傷になって
誰かの愛になって
誰かの恋になって

その耳に届いて、その言葉になったら
僕はもう嘘を言わずに、歌を歌おう。

バックスペースを押したのは、僕を支えてくれる人たち

エンターを押すべきなのは、僕

シフトしてしまおう

僕を好きだといってくれる数少ない貴方のために。

その雪を溶かせる太陽を心に描いて


ごめんね。



僕はこういう奴で




終始、心底憎い奴で。

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BGM Sugar rainy/kannivalism



僕。

ごめんね、今はそれしかいえないんだ。




Non volevo feriti.(傷付ける気なんかなかった)











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