novel

□星に願いを
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「せっかくだから短冊でも書いてみるか?」
「え…短冊?」
唐突だな…
「そうだな、書こうか。」

願い事か…
考えてみると中々思いつかないものだな…
神童も同じらしい。
ペンを持ったままピクリとも動かない。
「うーん…」

そういえば、こんなこと、昔もあった気がする。
あのときはなんて書いたんだっけ。
ふと、神童の方を見る。
ふわりと髪が風に揺れた。
「…あ」
思い出した。
あのときと、変わらない願い事。
神童も何やら書き始める。
俺も書き始めた。

「出来た!」
「俺も。」
笹を見る。
「さて、じゃあ飾ろうか。」
「ああ。」
立ち上がり、笹の方へ歩く。
「…どこに飾ろうか…」
笹が大きすぎてどこに飾ろうか迷
う。
「どこでもいいんじゃないか?」
そう言うと神童は目の前の枝に短冊を結びつけた。
「じゃあ俺はこっちにする。」
神童の隣の枝に結びつける。
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