PSYCHO-PASS

□初会
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この間の白いアバターの中の人に会うことになった
つまり、
メールの差出人と会うということ

場所は人気のない喫茶店

これじゃ出合い系サイトのようじゃないか…

と考えたが、多分差出人は男なので嬉しくもない。



指定されて位置の席に座っていた。

喫茶店の二階、一番奥の端。

ノートパソコンを開きチャットを見ていく

「遅くなってすまない。」

どちらかといえば低い声

見ると、

色素のない白い髪
だが、綺麗

『…槙島』

この人が…

「…おかしいな。名乗ったことはないはずだ。」

『ネットを使えばなんだって分かるものだ』

「…思っていた以上に凄いな。」

席に座った

『それで、何かご用かい』

メールには

君と話しをしたい。直接ね。

と、その言葉だけだったのだ。

「率直に言おう。…君は私と同じだ」

『同じ?何言ってんのよ』

「犯罪指数」

その言葉に過剰反応してしまった

『…あんたも…?』

「ああ。」

普通じゃ分からないだろうこの会話も、
この槙島という男と、俺には
よく理解できた

どんな歪んだ考えをしても、周りは社会から消えていく
色相が濁るから。

だが、昔から、
俺の色相は白だった

俺が覚えたのは優越感などではなかった。

周りと違う

孤独感。

それを隠してきた

それが

この槙島には分かる…
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