君との世界

□君の体温
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――ハァッ、ハァッ…くそッ…
あんの小さいの何処にいんだ…。


どれくらいたったろうか。



「居たぞーー!!」


突然、船内に響いた声。
それは甲板から聞こえてくる
ものだった。



「アキラ!!!」


バンッ!と誰よりも早く
甲板のドアを開けると
そこには、見つけたクルーと
アキラが倒れていた。



「見つかったって、アキラは無事なのかよ……ぃ……。」


遅れてきた、マルコや他の
クルーが倒れているアキラを見て
一斉に青ざめた。


そこに居たのは、
顔や手には血色がなく
グッタリと倒れている
彼女の姿。



「アキラッ!!!
おい、アキラ!しっかりしろよい!!」


俺より先に駆け寄ったのは
マルコ。


彼女をその腕に抱き寄せ
何度も、アキラの名前を呼び
体を揺すっている。


「…とりあえず、生きてはいるよい。でも、冷えきってる。
早く医務室に運ぶよい。」


サッとアキラを
横抱きにしたマルコの前に
立ち、少し強引にアキラを
自分の腕の中に収めた。


―つめてェ。


「エース、何すんだよぃ」


「アキラは、俺が運んで行く。コイツは俺の部屋にいる奴だから、俺の責任だ。」


何故か、一瞬睨み合う2人だったが、
そんな事をしてる場合じゃない。
ギュッと抱き寄せ、医務室へと
走った。


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終わり
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